【インタビュー】料理研究家・荻野恭子先生に聞くロシアのパンとお菓子の魅力

日本テレビ「3分クッキング」、NHK「きょうの料理」にも出演している、料理研究家の荻野恭子さん。メディアでの活躍の傍ら、世界各国の様々な国に自ら足を運び、現地のレストランや家庭に取材をして、本場の各国料理を学び、世界の様々な国の料理の魅力を伝えています。このたび、「ロシアのパンとお菓子」を出版されるにあたり、あらためてロシアのパン、お菓子の魅力、また、世界各国料理の魅力についてお聞きしました。


Profile 荻野恭子(おぎのきょうこ)

1954年、東京に生まれる。女子栄養短期大学を卒業。和・洋・中・エスニックのエキスパートから料理技術を修得。海外の食文化研究のために、各国の食べ歩きと取材を始める。有名レストランへの訪問や一般家庭へのホームステイを通じて、あらゆる料理を取材する。現在は料理研究家として、教室主宰や講演会活動、メディア出演などに幅広く活動している。

◆これまで訪問した国(2014年まで)
ロシア・ウクライナ・ベラルーシ・モルドバ・ズベキスタン・キルギス・タジキスタン・カザフスタン・トルクメニスタン・グルジア・アルメニア・アゼルバイジャン・ラトビア・エストニア・リトアニア・タイ・インド・中国・シンガポール・イタリア・フランス・イギリス・韓国・ポルトガル・スペイン・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・トルコ・モンゴル・ブルガリア・ルーマニア・ハンガリー・ポーランド・チェコ・スロバキア・台湾・オランダ・オーストリア・ベルギー・スイス・アメリカ・オーストラリア・インドネシア・マレーシア・ベトナム・イラン・モロッコ・エジプト・ミャンマー

料理研究家荻野恭子 料理教室 Salon de Cuisine
http://www.cook-ogino.jp/


――荻野さんがロシアの料理・パン・お菓子に興味をもったきっかけは何ですか?

荻野「中学校時代の担任の先生からロシア料理をご馳走になったことがきっかけです。
『カレーパンではない春雨が入ったピロシキ、ビーフシチューではないトマト味のボルシチ、紅茶の中にジャムを入れたロシアンティ』それまで食べたことがなかったので、子供心にとても新鮮に感じ、いつかロシア料理を勉強したいと思いました」

――ロシアの料理、パン、お菓子の面白さや魅力はなんですか??

荻野「ヨーロッパの味でもなく、アジアのものともちょっと違う。民族が多く宗教もいっぱいの中で育まれてきた、行事食の料理や菓子はとても魅力的です」

――世界の料理に興味をもたれ、さまざまな国を旅されている荻野さんが感じる世界の料理の面白さはなんですか?

荻野「気候風土から生まれる神様(自然)からの贈り物を、その土地の民族が作り出す生活の知恵です」

――著書の中でもおすすめのロシアのパン、お菓子と本のみどころを教えてください。

荻野「自分の足で歩いて現地の方から入手した貴重なレシピですので、どれもおすすめです。ピロシキひとつとっても、こんなに語れるとはだれも思っていないと思います」

――最後にスイーツファンに向けて、メッセージをお願いできればと思います。

荻野「世界には、魅力的なお菓子がいっぱいあります。企業の戦略にのるだけでなく、ご自分でオンリーワンのスイーツを研究するのも楽しいのではないでしょうか」


ロシアのパンとお菓子

著者:荻野恭子

出版社:WAVE出版

発売日:2016/3/4

単行本(ソフトカバー): 96ページ

家でも気軽に作れるごはんやおかず、デザートにもなるロシアのパン、ティータイムにもぴったりのロシアのデザートが盛りだくさん。現地でしか味わえないレシピが満載。定番のピロシキはもちろん、炊き込みご飯やぶどうの葉の肉詰めがはいったおかずパン、ナンやクレープなど、現地の主婦たちがおにぎりのようにつくる、素朴ながらバラエティ豊かなロシアの家庭料理レシピと紅茶に合う手作りお菓子とジャムレシピなど、ロシアの食文化に触れながら、学ぶことができます。