安孫子さんの連載が「SWEETS COMMUNITY」で始まったのは2020年2月。連載開始当初より、スイーツコンシェルジュとして地元・福島の魅力を発信したいと語っていた安孫子さん。その思いを形にした新たなシーズンを迎えることになりました。Season3では、福島の地を彩るスイーツの数々を紹介。福島県を盛り上げていきます! 連載新シーズン突入ということで、まずは福島県のアンテナショップ「日本橋ふくしま館 MIDETTE」さんを訪問させていただきました。
第31回 安孫子さん「日本橋ふくしま館MIDETTE」へ!
安孫子さん念願の福島アンテナショップ取材
安孫子 今回は取材にご協力いただきありがとうございます。僕は2020年2月からこのサイトで連載をしているんですが、今までは、特定のスイーツをテーマにしたり、ファンの方がおすすめするご当地スイーツを紹介したりしていたんです。でも以前から、スイーツコンシェルジュとして地元・福島のスイーツを紹介していきたいという思いがありまして、なすびさんにお繋ぎいただき今回の取材が実現しました。福島県は広いですし、東京のように情報が豊富な口コミサイトは少ないで、ゆくゆくは僕が福島県内でのスイーツマスター、スイーツコンシェルジュとしての役割が果たせるようになりたいと思っています。あと、福島の観光大使も目指しています(笑)。
まずは、福島に行けない人でもアンテナショップや物産展などで手に入りやすい「お土産」というジャンルのスイーツをご紹介していきたいなと思います。東京で福島のものを手に入れるとしたら、MIDETTEさんの協力なしにはできないので、ぜひご一緒させていただきたいと思いました。
佐々木館長 ありがとうございます。先ほど安孫子さんがおっしゃった通り福島県は広いので、地域によってさまざまな産品がありますから、このような場で紹介していただけると助かります。
安孫子 この対談で、福島の魅力を再確認できますね。
佐々木館長 まさに、その通りですね。
安孫子 MIDETTEさんはラインナップが充実しているので地元で買い物をしている気持ちになるんですよ。これはちょっと内緒にしてたんですけど、福島に帰って荷物が入りきらないないときは、東京に戻ってからココで買っています(笑)。下手したら福島のお土産屋よりも種類が多いかもしれないですよね。
佐々木館長 大体一通り揃っていますし、お酒に関しては、大きな酒屋さんでもここまでの品揃えはないかもしれませんね。福島県は3つの地域に分かれていて、それぞれの地域が異なる気候や風土を持っています。そのため、作られるお酒の特徴も異なるんです。
安孫子 これだけの品揃えですし、読者さんの中には、東京にいる方も多いと思うので、気軽に土日に訪れてもらえると良いですよね。実際に福島を訪れる前に、ちょっとした旅行感覚で来てもらえたら嬉しいですね。
佐々木館長 そうですね。
日本橋ふくしま館 MIDETTEとはどんな施設?
安孫子 では、改めてですが、MIDETTEとはどんな施設なのか教えていただけますか?
佐々木館長 MIDETTEは福島県のアンテナショップで、「情報発信拠点」というふうに言っています。まだ福島県は復興に立ち向かっているところなのですが、そんな福島の今や多彩な地域の魅力を首都圏の皆様に伝えるためにも、物作りの背景や物語を一緒に届けられるのが一番いいと思っていて、地元の飲食店や生産者に直売会を開いてもらって、その背景を伝えることに力を入れています。
安孫子 東京にそのような場所があるのは、県民としては嬉しいです。ちなみに、オープンはいつですか?
佐々木館長 2014年4月なので、来年で10年周年を迎えます。
安孫子 震災後にオープンしたんですね。震災後、東京にアンテナショップができるということは、大きな期待だけではなく、どうにかしないといけないという使命感があったのではないかと思います。
佐々木館長 当時、福島県の風評被害の払拭や風化防止という課題がありましたので、福島の今や福島の魅力を伝える拠点が首都圏に必要だという思いもありました。
安孫子 食の安全性について世界中から注目されている分、福島産は特に厳しい検査をした上で市場に流通していると思うんですよ。逆に一番安全だということを知っていただきたいですよね。まさに皆さんにここで買っていただけたら、応援になると思います。
佐々木館長 ありがとうございます。
安孫子 さて、一通りのことは知っているつもりなんですが、改めて、こちらで購入できる商品や体験できることについて教えていただけますか?
佐々木館長 MIDETTEには約2500種類の商品がありまして、お酒だけでも400品目を取り扱っています。福島県のすべての商品というわけではありませんが、各地域の名産品は豊富に揃えています。先ほども申し上げましたが、商品だけでなく、その背後にある物語や地元の声も伝えたいと思っています。飲食コーナーでは、地元グルメを楽しむことができ、メニューは週替わりや3日ごとに変わっています。さらに、市町村のPR活動や事業者さんによる即売会、お酒の試飲販売会も積極的に行っています。
安孫子 商品ラインナップはどのように決めているんですか?
佐々木館長 東京の皆さんに認知されている定番の商品だけではなく、福島県の今も伝えたいので、伝統的な商品と新しい商品、両方をバランスよく取り扱って、多くの方に知っていただきたいと考えています。
安孫子 お客さんはどのような方が多いですか?
佐々木館長 東京にお住まいの福島県出身の方も結構いらっしゃいますし、もらったお土産がきっかけで「このお菓子は何かしら?」と気になって来店する方もいらっしゃいます。
安孫子 福島の人の布教活動が実を結んでるわけですね(笑)。
佐々木館長 そうなんです! 近隣には他のアンテナショップもあるので、色々と巡ってくださる方もいます。特に新型コロナの影響で旅行や帰省ができなかった時期は、地元のもの食べたい、旅行気分を味わいたいという方が増えました。いろんな方に来ていただいてます。
安孫子 スイーツに関してもお聞きしたいのですが、どんな商品が人気ですか?
佐々木館長 伝統的なお菓子としては「ままどおる」や「エキソンパイ」などがあります。「ままどおる」はMIDETTEでも売上は不動の1位です。福島3大銘菓というと、「ままどおる」「薄皮饅頭」「ゆべし」ですよね。最近は桃や他のフルーツを使用したスイーツが増えています。
安孫子 確かに、最近は「桃推し」というのをよく感じます。
佐々木館長 桃の果汁を使ったポップコーンなども、テレビで話題になりました。
安孫子 桃を模したお菓子が出てきたときは驚きましたね。他には、桃のポテトチップスや「酪王ももオレ」とか。「酪王カフェオレ」は県内でもともと有名だったんですが、アイスやクッキーにもなりましたし、最近は他の地域でも見かけますね。それと、「ままどおる」ですが、先日、石川県にジェラートの修行に行ったときにお土産として持参したんです。食べたことがないスイーツだったらしく、とてもおいしいと好評でした。
それでは、館長に店内を案内していただきながら、おすすめなどをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
佐々木館長 わかりました。ご案内します。
~中編に続く~
■日本橋ふくしま館 MIDETTE
営業時間| 10:30~19:00
休 館 日| 年末年始 ※公式サイトをご確認ください
所 在 地| 東京都中央区日本橋室町4-3-16 柳屋太洋ビル1階
■オンラインストア「ふくふくマルシェ」
https://fukufukumarche.com/
撮影/伊藤 駿