9月になり蒸し暑かった今年の夏も終盤を迎えました。
気が付くともう季節は秋。「芸術の秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、そして秋から冬にかけてさまざまな食材が旬を迎える「実りの秋」、「味覚の秋」が到来します。
涼しくなって過ごしやすいという気候の影響や、美味しそうな果物や野菜など秋の食材が多く店先に並ぶため、秋は食欲が増してきます。
農作物の多くが秋に『収穫の時期』を迎えることから人間の本能として必然的に食欲が増え、食物が減る冬に向けたくさん食べてエネルギーを溜め込もうとする傾向があります。
今回は「秋の味覚」旬の食材《栗》に着目し、素材の美味しさを活かしたお勧めのスイーツをご紹介していきます。
日本を代表する国際的な社交場「東京會舘」の伝統スイーツ
1922年、民間初“世界に誇る施設でありながら、誰でも気軽に利用できる人々の集う社交場”として皇居を望む丸の内に誕生した「東京會舘」。
まだ西欧料理が珍しかった時代、開場当初から本格的なフランス料理を提供し話題になったそうです。
60年以上も変わらぬ味を守る「マロンシャンテリー」
商品名:マロンシャンテリー
価格 :980円(イートインはサービス料別)
日本の洋菓子の祖として知られる東京會舘の初代製菓長 勝目清鷹が考案した「マロンシャンテリー」。
1950年頃、本場のモンブランを日本人向けに改良したのがきっかけで生まれた、白い雪のようなクリームとなめらかな栗をたっぷり使って完成した「東京會舘」を代表する伝統のスイーツです。
上質の栗を2度裏ごしし、さらに荒い目に通して空気を含ませ、スポンジ台の上へ。そして手の熱を伝えぬように素早く生クリームをまとわせるため、新雪のような真っ白な生クリームと金色に輝く栗がふわりと溶け合います。
ふわっと溶けていく繊細な口溶けの食感は魅力的で、長く愛されて続けているのも納得な栗スイーツです。
秋限定の紅茶フレーバー「マロンシャンテリー アールグレイ」
商品名 :マロンシャンテリー アールグレイ
価格 :980円(イートインはサービス料別)
販売期間:2018年9月1日(土)~10月31日(水)
9月・10月の2ヶ月間限定商品「マロンシャンテリー アールグレイ」にも注目!
アールグレイの葉をクリームに漬け、じっくり味と香りを引き出した秋限定の特別なデザート。定番のマロンシャンテリーと同じく裏ごしした栗の甘露煮が中に入っています。
香り高い紅茶生クリームと相まったロイヤルミルクティーのような味わいは、ゆったりした気分にさせてくれます。
東京會舘
来年1月8日の本舘開場までは下記5店舗にて商品の購入が可能です。
・銀座スカイラウンジ(千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館15F/11:00~22:00)
・如水会館 カフェ&パブ マーキュリー(千代田区一ッ橋2-1-1/11:00~22:00)
・浜松町東京會舘 レストラン レインボー(港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル39F/(月~日・祝)11:30~16:00(月~土)17:00~22:00(日・祝)17:00~21:30)
・大手町LEVEL XXI レストラン ベラージュ(千代田区大手町2-2-2アーバンネット大手町ビル21F LEVEL XXI(レベル21)/11:30~14:00、17:00~22:00)
・富国ビル営業所 東京會舘 レストラン ロッシニ(千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル1F/11:00~22:00 土日祝 休業)
https://www.kaikan.co.jp
日本発『ブルガリ イル・チョコラート』による宝飾のような秋限定スイーツ
1884年にローマの宝飾店から歴史を刻み、世界中から愛されているイタリアのジュエラー『BVLGARI(ブルガリ)』が、2007年から日本発進として誕生させたチョコレートブランド『BVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)』。ブルガリの“チョコレート・ジェム(宝石)”として知られるコレクションは、ブルガリ メートルショコラティエ 齋藤香南子シェフの職人技によって、都内の工房で一粒一粒丁寧に手作りされています。
栗」の風味を存分に堪能できる秋限定の贅沢チョコレート
商品名 :トルティーノ・アウトゥンナーレ
価格 :3,500円(税込)
販売期間:2018年9月3日(月)~11月18日(日)
イタリア語で「小さなタルト」を意味するトルティーノ。
イタリアの秋(アウトゥンナーレ)の味覚「栗」を贅沢に使い、栗と相性抜群のイタリア・ピエモンテ産のヘーゼルナッツを合わせた「トルティーノ・アウトゥンナーレ」は、五感を刺激する秋限定のチョコレートタルトです。
厳選された素材選びから製造過程まで洗練された商品で、中は2層構造になっているので、味覚と異なる食感を体感し勉強したい方に是非食べてほしいお勧めのスイーツです。
上層部は、愛媛県産中山栗と大きめにカットしたマロングラッセ、ローストしたヘーゼルナッツを混ぜ込み、さらに、栗の香りを引き立てるためにラム酒を加えています。
下層部のガナッシュは、滑らかな食感になるよう、ヘーゼルナッツのパウダーと、味に深みとコクを与えるピーカンナッツを加えたジャンドゥーヤ。
栗本来の風味を存分に堪能できる、濃厚な秋限定「トルティーノ・アウトゥンナーレ」。
ロゴを配した華やかで上品なボックスは手土産にもピッタリです。
BVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)
住所 :東京都中央区銀座2-7-12 ブルガリ銀座タワー10F
営業時間:11:30-20:00 ※日曜・祝日は18:00まで
http://gourmet.bulgari.com/
スペイン王室御用達「カカオ サンパカ」素材のアロマを凝縮した秋限定ケーキ
1999年創業、スペイン王室御用達のバルセロナに本店を構える老舗チョコレートブランド「カカオ サンパカ」。
チョコレートとの深い関わりと長い歴史があるスペインで、カカオとチョコレートの豊かな文化と歴史を現代に伝えるというコンセプトを大切にしています。
カカオの輸入・製造会社ネダーランド社を親会社に持ち、カカオ豆の選別から製造まで工程全てに責任を持つ「Bean to Bar」という製造方法を採用することで、本物のカカオの味を追求した美味しいチョコレート商品を販売しています。
大粒栗入りの濃厚アーモンドケーキ
商品名 :マダレナ カスターニャス
価格 :2,160円(税込)
販売期間:2018年12月31日まで(限定品のため販売期間が変更する場合もあり)
大粒の渋皮付き栗をまるごと贅沢に使い、上質なチョコレートチップを入れてしっとりと焼き上げたアーモンドケーキ「マダレナ カスターニャス」。
栗の豊かな風味とアーモンドの香ばしい香り、チョコレートのほどよい甘さがマッチ。
徹底した品質管理のもと熟練した職人の手によって一つ一つ丁寧に作られた秋の味覚が香りとともに存分に広がるマロンとアーモンドのケーキです。
CACAO SAMPAKA 丸の内本店
住所 :東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F
営業時間:11:00~20:00
http://www.cacaosampaka.jp/
銀座を代表するグルメの館「銀座和光アネックス」の期間限定スイーツ
銀座4丁目にある時計塔で知られる和光。
その並びに位置する和光アネックスでは、地階から2階まで和光ならではの上質にこだわった「食」を楽しむことができます。
特に私のお気に入りは、1階の「ケーキ&チョコレートショップ」。気品ある雰囲気の店内では、自家アトリエで作られる旬のフルーツをふんだんに使った目にも美しいフレッシュなケーキや、焼き菓子、和光の生チョコレート「ショコラ・フレ」などを販売しています。和光のチョコレートは今年30年を迎えたそう。
多くの方にも知られているブランドなので、手土産にもピッタリです。
旬の栗をふんだんに使った秋限定のスウィーツ
商品名 :まんまるマロンパイ
価格 :648円(税込)
販売期間:2018年9月22日(土)~10月28日(日)
毎年秋に期間限定で販売されるマロンパイ。テニスボールくらいの大きさのパイの中には、マロンペーストに包まれた大きな渋皮栗がまるごと2粒入っています。焼きたてのさくさくとした食感とぎっしり詰まった栗の味わいは格別です。
販売は、9/22~10/28の期間中、土・日・祝日のみ1日2回(12:00/15:00)に焼きあがります。
和光アネックス ケーキ&チョコレートショップ
住所 :東京都中央区銀座4丁目4-8 和光アネックス1階
営業時間:10:30~19:30(日曜・祝日は19:00まで)
https://www.wako.co.jp/
栗で有名な中津川市の和栗を使った「レニエ」の名品
パリの街角にあるようなカフェをイメージした名古屋・西区にあるパティスリー「レニエ・グラン・メゾン(レニエ本店)」では、旬の素材を使ったフランス菓子やチョコレート商品を販売しています。
中でもメディアにも紹介されている注目の商品「中津川モンブラン」は、東海地区ではその名を知らない人はいません。
和栗の優しい味が広がるモンブラン
商品名:レニエの中津川モンブラン
価格:594円(税込)
新栗としての香りを楽しめるのは、11月までの間が最高だという中津川モンブラン。
和栗の名産地、中津川の栗をたくさん使用した栗ペーストをたっぷり使ったモンブランペーストは、栗の風味がしっかりと感じ取れる贅沢な味わいです。
土台にはサクサクと軽い食感のシュクセの上に、甘さ控えめ生クリームがたっぷり。
お取り寄せ用の冷凍モンブランは、シュクセの上にホワイトチョコレートと薄いスポンジと重なっています。それぞれの食べ比べもしてみたいですね。
栗の風味とたっぷりのクリーム、舌をとろけさせてくれる絶妙なコンビネーションは至福の秋の味覚です。お取り寄せもできるので、是非お試しください。
仏蘭西菓子 お菓子屋 レニエ
住所 :名古屋市西区五才美18-2
営業時間:9:30-20:00
定休日 :毎週月曜日
http://www.regnie.jp/
和栗本来の素朴な味わいを楽しむ「たねや」の秋冬限定和菓子
滋賀県近江八幡市にグループ本部を置く和菓子舗『たねや』。
近江の古い歴史と豊かな風土の中、江戸時代より種子を商い「たねや」と親しまれた屋号をそのままに1872年、和菓子舗として誕生しました。季節の移ろいや日本の文化を和菓子に託し、素材にこだわる伝統の味を伝えてきた「たねや」。今では和菓子・洋菓子という枠にとらわれない、斬新な発想の商品展開をし日本各地で愛されている和菓子屋さんです。
上品な舌触りが魅力的な栗菓子
商品名 :栗月下(くりげっか)
価格 :小 1,080円、1本入2,376円、2本入4,644円(全て税込)※3本入、5本入商品もあり
販売期間:2018年9月1日(土)~2月上旬
栗の味わいと蒸し栗のようなほくほくとした食感をそのままに仕上げた季節菓子。培った技と経験から数年がかりでたどり着いた、おいしさを閉じ込める「たねや」独自の製法によって、栗本来の素朴な味わいを生かした贅沢なお菓子です。
ホクホクした栗の食感と、ほろほろと口の中でほどけていく余韻に浸る豊かな味わいで、私が毎年秋の到来を楽しみに購入しているお気に入り商品です。お取り寄せもできるので、とっておきの手土産に選んでみてはいかがでしょうか?
※『栗月下』は羊羹ではありません。
たねや
住所 :滋賀県近江八幡市宮内町日牟禮ヴィレッジ
営業時間:9:00~18:00
https://taneya.jp/okashi/
「サダハル・アオキ」が表現する、魅惑の秋の世界。
パリを拠点とし、世界をリードする「pâtisserie Sadaharu AOKI paris」。2001年、パリ6区サンジェルマンに念願の第1号店舗を開店したパティシエ青木定治シェフ。
2007年に世界最高峰の菓子職人組織「ルレ・デセール」のフランスメンバーとなり、2011年にフランス最優秀パティシエ、トップ5ショコラティエに選出されました。
2017年にはサロンデュショコラ内の品評会にて、4年連続で最高位である「LES INCONTOURNABLE(欠かすことのできないショコラティエ)」を受賞。
最高位受賞7年連続は日本人初の快挙です。現在はパリに5店舗、日本にも5店舗を構えており、世界で最も注目されているパティシエの一人です。
人気の高いシーズンケーキ
商品名 :マロン フリュイ ルージュ
価格 :891円(税込)
販売期間:2018年8月25日(金)~11月末頃 ※JR 名古屋タカシマヤ店のみ9月1日(土)から販売予定。
「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」の中でも人気の高いシーズンケーキ「マロン フリュイ ルージュ」。
ラム酒で香りづけをした濃厚なマロンクリームと真っ白な生クリームのコク、まろやかに相重なる口溶けが魅力です。さらにフランボワーズやカシスと言った酸味のある赤いフルーツを加え、大人な味わいに仕上がっています。
ベーシックなモンブランから一歩踏み込んだ、マロン×ベリーの世界を満喫できる秋限定のケーキです。
重厚感ある栗のケーク
商品名 :ケーク オ マロン
価格 :1,100円(税込)
販売期間:2018年8月25日(金)~11月末頃
まるで栗そのものを食べているかのような、重厚感のあるケークです。バター生地の中にたっぷりとマロンペーストを練りこんでいるため、一口食べると濃厚な栗の甘味が堪能できます。しっとりとした食感で食べやすく、さらに後を追うように、芳醇なラム酒の香りがふわっと広がる大人のケークです。
和菓子のようなビジュアルが印象的
商品名:フォンダン オ マロン
価格: 430円(税込)
販売期間:2018年8月25日(金)~2019年1月中旬頃
“栗きんとんに負けないお菓子を作りたい”という想いで完成させた逸品「フォンダン オ マロン」。
フランス菓子ではあまり使われない和栗を使った和栗ペーストに、白餡と蜂蜜を混ぜ合わせた焼き菓子です。栗の優しい甘味と、白餡のコクが口の中で重なり、しっとりとした食感は何度でも頬張りたくなる美味しさです。
コロンとした可愛い栗の形も実にフォトジェニックで可愛らしい!
pâtisserie Sadaharu AOKI paris
住所 :東京都千代田区丸の内 3-4-1 新国際ビル1F
営業時間:11:00~20:00(サロンクローズ19:45 ラストオーダー19:00)
定休日 :不定休
http://www.sadaharuaoki.jp/
素材を活かす菓子作りにこだわった「コンフィチュール アッシュ」の秋限定スイーツ
2012年、三重県菰野町・湯の山温泉の癒しと食の総合リゾート「アクア×イグニス」内にオープンしたパティシエ辻口博啓シェフのプロデュースによる人気スイーツ店「Confiture H」。
コンフィチュール アッシュ統括責任者 旗雅典シェフによる季節のフルーツや地元の素材を使ったケーキが楽しめます。
オープンキッチンの広い店内で、生菓子、焼き菓子、コンフィチュールなど、素材をシンプルに活かした独自製法のスイーツが多く並んでおり、名古屋に住んでいた頃は仕事終わりに車を走らせ、自然の風景を眺めながらスイーツをゆっくり楽しんでいました。
濃厚な風味とふっくら柔らか栗スイーツ
商品名:マロンパイ
価格 :295円(税込)
大きな栗とローストアーモンドクリームの組み合わせ。贅沢に栗を一粒入れたシンプルなパイですが、口の中いっぱいに甘く薫るクレームダマンドと甘く秋を感じる厳選栗を香ばしいパイで、外はパリッと、中はしっとりふわっと優しく包んだようなマロンパイは「Confiture H」の栗スイーツの中でも一番のお気に入りです。
商品名:栗とさつまいものタルト
価格 :1,500円(税込)※10月1日発売予定
販売場所:アクアイグニス内 期間限定「マロンギャラリー」
地元三重県のさつまいもを使用したタルト。自家製アーモンドパウダーの豊かな香りと、ホクホクと優しい素材を引き立てた栗とさつまいもの食感が楽しめるタルトです。
さつまいもの主成分でんぷんは、加熱過程の中で糖化酵素により多量の麦芽糖へと分解され、甘みが増えます。香ばしいタルト生地と、栗の芳醇さと合わさると旨味は相乗効果抜群です!
商品名:マロンカシスキューブ
価格 :1,400円(税込)※10月1日発売予定
販売場所:アクアイグニス内 期間限定「マロンギャラリー」
カシスジュレを入れて焼き上げたケークマロン。爽やかな酸味と、シナモンの香りが特徴的で食欲を駆り立てます。
Confiture H
住所 :三重県三重郡菰野町菰野4800-1(アクアイグニス内)
営業時間:11:00~18:30 年中無休
http://www.h-tsujiguchi.jp/brand/confitureh/
秋の味覚の代表格と言われている栗ですが、生育環境が異なることで、味や食感、大きさなどが変わります。
日本一の収穫量を誇る茨城県笠間市の栗産地や、埼玉県の清流高麗川流域の豊かな自然が良質な栗を育みます。
千葉県成田市の栗は低樹高栽培の改良型「成田版」と呼ばれる剪定方法。
岐阜県では自然豊かな大地の恵みを受けた利平栗や中津川栗、いにしえより天皇への献上品として扱われた京都の丹波栗などもあります。
それぞれ地域ごとに旬の菓子が製造され、長く愛されてきました。
栗は炭水化物を多く含む高カロリー食品なのであまり量は食べられませんが、糖の代謝を助けるビタミンB1、B2、C、そしてナイアシンも含んでいるため効率よくエネルギーを補給できる滋養たっぷりな堅果です。
加熱処理をしても栗のデンプンがビタミンCを守ってくれるので、ほぼそのまま栄養素を摂れるだけではなく、食物繊維や葉酸も含んでいるので美容効果も期待されています。
甘いものを食べることに罪悪感を持つ方でも、美容にもつながると聞けば栗スイーツを食べるのも手が出しやすくなるかもしれませんね。
私事ですが、栗は一般的に、離乳食初期(5~6か月)で食べることができるので、今月一歳を迎える息子のために栗ペーストと食パンを使ってなんちゃってモンブランでも作ってみようかなと思います。
(栗はナッツ類に含まれるので、ナッツアレルギーには気を付けてください)
次回は「ホテルスイーツ情報」をお届けします。どうぞお楽しみに!