安孫子宏輔(Candy Boy)の「あびこ菓子」 〜幸せって食べたら甘いと思う。〜 #018 浅水ハヅキ先生との往復書簡

Candy Boy・安孫子宏輔さんのスイーツ連載「あびこ菓子」。 今回はスイーツコンシェルジュ アドバンス資格を持つ小説家・浅水ハズキ先生との往復書簡をお届けします。浅水先生は10月に札幌のパフェバーを舞台にしたキャラクター小説『札幌夜カフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』(小学館文庫キャラブン!)を上梓されたばかり。読書好きの安孫子さんが本書を読んで感じたこととは? 浅水先生にメールでお伝えしてみました。


『札幌夜カフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』
ってどんなストーリー?


 札幌市内の繁華街、高いビルに囲まれた一角に、ぽつんと建つレトロな石蔵があった。そして、そのずっしりと重い扉にはこんな文字が掲げられている。――『パフェバー・紅うさぎ』。そう、ここは知る人ぞ知る、夜にひらくオトナのためのパフェ専門店なのだった。
 大学二年生の平牧紅葉は、大学入学の直前に会ったきりの兄・岳人に会うためにここへ来た。というのもこの紅うさぎは、岳人がオーナーをやっている店だったからだ。しかし、肝心の兄は海外出張のために不在。急ぎ兄と連絡をつけてもらう間、紅葉は店長の池口からパフェの試食をすすめられるが、実は紅葉にとってパフェはいい印象のないスイーツだった。なんなら苦手な食べ物、トラウマとまでいってもいいくらいだ。というのもそれは、幼少の頃、両親が離婚したときの苦い思い出に直結している味だったから。
 見た目も味も極上のパフェを口にして、紅葉の心はほどけていく。そして、ふしぎな縁で繋がった「紅うさぎ」の人々とともに、穏やかな日々は過ぎていくことに……。北海道を舞台にした、ほっこり癒やしの物語!


第18回 安孫子さんと浅水ハヅキ先生

浅水ハヅキ様

初めまして。安孫子宏輔と申します。
お会いした事のない、それも小説家の先生にお手紙を書くというのは何だか緊張しますね。拙文ですがどうかご容赦ください。

浅水先生の最新刊『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』拝読いたしました。
誰もが持っているけれど、本人以外はなかなか手の届かない小さくて大切な気持ち。そういったものをスッと掬ってくれるような優しい一冊でした。

物語の舞台が札幌という事で、一度だけ訪れた札幌の街並みを想像しながら読みました。
確かに札幌は道がまっすぐで気持ちよかったな、なんて思っていたら無性に札幌に行きたくなりました。
実在の街を舞台にした物語、僕は好きなんです。物語に登場すると、何気ない場所が誰かにとっての特別な場所になる。それってとても素敵な事だと思います。
物語に登場する場所へ行って、いるはずのない登場人物やあるはずのない建物を探して、好きな物語の世界に入り込んだように錯覚する。その感覚が好きなので、今度北海道に行った際は創成川イーストに行ってみようと思います。

物語を読んでいて、なんと言ってもパフェの描写がとても丁寧に、具体的に書かれていて驚きました。文章を読んでいるのに、目の前にあるかのように美味しそうなパフェの姿がはっきりと頭の中に浮かんできました。夜に読んでいたのですが、夜パフェしたくて堪らなくなりました。
登場する美味しそうなパフェの数々は先生の想像上のものなのでしょうか? それとも実際に食べられたりしたのなのでしょうか?

この本を読んで、先生はきっとスイーツと北海道・札幌が大好きで、心の機微に敏感な優しい方なのだろうと勝手に想像しました。
それくらい、この小説から地元とスイーツへの愛を感じました。僕も地元福島とスイーツが好きなのでこれまた勝手に嬉しい気持ちです。

そして、僕が何より強く感じた事が世界観が僕達Candy Boyの公演のストーリーに近いものがあるという事です。読んでいて台本を読んでいる気持ちになってしまい、自然と台詞を覚えようとしてしまいました。
ぜひ先生にも一度僕達の公演をご覧になっていただき、感想を伺いたいです。

伝えたい事がありすぎてつい長くなってしまいました。素敵な一冊をありがとうございました。なかなか不自由で先の見えにくい時勢ですが、お身体にお気をつけてお越しください。お返事、楽しみにしております。

安孫子宏輔


✉先生からのご返信✉


安孫子宏輔様

はじめまして。浅水ハヅキと申します。
素敵なお手紙をどうもありがとうございました。

『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』を読んでいただけて嬉しいです。
優しく甘く、読んでいるとパフェが食べたくなる話を目指していたので、夜パフェしたくなっていただけたなら本望です。

作中のパフェはほぼ想像上のものです。
実際に食べたもののパーツを組み込んで、書籍やネットの新作情報やパティシエの方に伺ったお話を参考にして書いています。
色鉛筆で断面図も描いてバランスを見て、器やスプーンも考えました。味は想像するしかないので、どんな味なのか食べてみたいなと思っています。

お察しの通り、私はスイーツも札幌も大好きです。
家族の仕事の関係でしばらく札幌を離れていましたが、二年前に戻ってくることができました。
離れていたことで気づいたことも多く、未だ新鮮な毎日を過ごしています。
安孫子さんも地元を離れていらっしゃるとのこと。ずっとそこにいたら分からない魅力もあると思います。
あらためて見ると大好きな地元はどんな場所でしょうか。福島のおすすめスイーツと共に教えていただきたいです。

またいつか札幌にいらした時には、まっすぐな道を通り、創成川イーストを歩いてみてください。「紅うさぎ」がある場所に迷い込めるかもしれません。
札幌にはとにかくおいしいものがたくさんあります。目にも美味しいパフェもご紹介したいです。

Candy Boyさんのご活躍はテレビ番組等を通じて存じております。会場全体を使って素敵な世界観を作られていて、画面越しでもきらきらした輝きが伝わってきました。
あの世界で安孫子さんがどんな表現をされるのか、ぜひこの目で拝見したいです。その時はよろしくお願いしますね。

最後にあらためて、丁寧なご感想をありがとうございました。またひとつ宝物が増えました。
不思議なご縁をいただいたことに感謝を。
制約が多く先を見通しづらい状況ではありますが、どうぞご自愛ください。

浅水ハヅキ


[東京]
コーチャンフォー若葉台店 東京

[北海道]
コーチャンフォー美しが丘店 札幌
コーチャンフォーミュンヘン大橋店 札幌
コーチャンフォー新川通り店 札幌
コーチャンフォー旭川店


札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー
小学館文庫
著/浅水ハヅキ 絵/シラノ
定  価 本体540円+税
発  売 2020/10/6
判型/頁 文庫判/192頁
ISBN   9784094068313
※電子版もあり。各販売サイトでご確認ください。

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安孫子さんが所属するCandy Boyってどんなグループ?

Candy Boyは2015年結成の「フレンチ」をテーマにしたトータルエンターテインメント集団。

おしゃれなレストランやカフェを貸し切って行われる「カフェ公演」を中心に活動し、フレンチポップな楽曲やバレエリズムダンスが融合したお芝居でファンを魅了しています。

最大の特長は、ボーイズグループ随一といっても過言ではないエレガントさ。

メンバー8人が紅茶アドバイザー、チョコレートマイスター、チーズソムリエ、アロマ調香スタイリストなど得意分野の資格を取得しています。

Candy Boyについてもっと知りたいという人は公式サイトをチェック!
https://candy-boy.jp/