パフェはスイーツの美術展!第2弾。甘酸っぱい苺の魅力を活かしたハイブリッドスイーツ
美しく表現されたパフェは、美術展を巡っているような気持ちにしてくれます。
スイーツで楽しむ芸術鑑賞!皆さんも是非ドキドキしながら楽しんでください。
甘酸っぱい味わいと、唯一無二な可愛らしい見た目の【苺】。
一般的な苺の出荷時期は、冬から初夏(5月)といわれています。
スイーツには欠かせない果物の一つとして多くの人々に愛されており、少しの期間でも長く楽しみたいと、温室栽培の技術確立や、品種改良が進められた成果、収穫期が拡大されました。(数十年前までは春から初夏だったそうです。)
2月のスイーツレポート「ひと足早い春を旬の味覚で満喫しよう!真っ赤でカワイイ苺スイーツ特集」でもご紹介した苺スイーツですが、今回は、「パフェはスイーツの美術展!第2弾。」の目線で“素材の魅力”を最大限に活かした苺パフェをご紹介していきます。
■高級感と抑揚感を楽しむ大人のハイブリットパフェ「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」
隅田川越しに広がる摩天楼とレインボーブリッジが輝く東京ベイの2つの夜景が魅力的な「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」。
[スイーツレポート①]なぜ高級ホテルのスイーツが流行るのか!?(http://www.sweets.or.jp/news-sweets/sh_001/)でもご紹介したエグゼクティブ シェフ パティシエ德永純司シェフによる、見た目も楽しく、味のクオリティも高い新作ハイブリッドパフェ。
「苺とオレンジのクレープシュゼットパフェ」
開催期間:~2019年5月31日(金)
提供店舗:ニューヨークラウンジ By インターコンチネンタル 東京ベイ/1F
営業時間:10:30~22:00(L.O.21:30)※営業時間は10:00~22:00(土日祝は9:00~)
価格 :2,000円(税サ別)
その日その時一番美味しい旬の苺を贅沢に使い、オレンジが香るクレープシュゼットを纏わせたハイブリッドパフェ。
スッと洗礼されたカクテルグラスに、甘酸っぱい苺のコンフィチュール、その上に苺やバニラのアイスクリーム、そしてフレッシュの苺とオレンジがたっぷりと敷き詰められたベース。
その上に、ラウンジ併設の「アトリエ・デセール」でフランベしたばかりのクレープ・シュゼットを私たちの目の前でパフェに盛り付けてくれます。
その上から生クリームのエスプーマを絞り、さらに香り豊かなキャラメル風味のオレンジソースをたっぷり回しかけてくれるため、非常に優雅な気分にさせてれます。
さりげなく加えたパイナップルミントの爽やかさ、グランマルニエが豊かに香るもっちりとした食感のクレープ・シュゼット生地、艶めかしいフォルムと上品な味覚のバランスが考え抜かれた「苺とオレンジのクレープシュゼットパフェ」。
前回のミルフィーユもですが、今までどこでも表現されたことのない驚きの組み合わせと新感覚をパフェで表現したい、という德永シェフの遊び心と想像力の賜物で完成したハイブリッドパフェは、今後もその進化がとても楽しみなデザートだと感じました。
そして目の前で仕上げるためにサービスをする側もその手腕が試されるそうで、今回のエスプーマを絞るバランス感覚が難しいとのこと。
食べる直前ギリギリまで、息をのむほど美しい一品なので、是非実際に体験していただきたいです。
「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」
所在地 :東京都港区海岸1-16-2
最寄駅 :竹芝(ゆりかもめ)
HP :https://www.interconti-tokyo.com/restaurant/the-lounge/
営業時間:平日 10:00~22:00/土・日・祝 9:00~22:00
■元バッキンガム宮殿のお姫様専属アイスクリーム職人も虜になったハイブリットパフェ「シャポン青山店」
完全な自家焙煎カカオを使ったチョコレートで2003年パリ市のショコラ・グランプリを受賞、2007年・2011年と世界最大級規模のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」で第1位に輝くなど、名誉ある数々の賞を得ているフランスでも有名な実力派Bean to Bar(ビーントゥバー)ショコラブランド「CHAPON(シャポン)」。
日本一号店となる「シャポン青山店」カフェ・サロンのみで提供されている期間限定パフェは、選りすぐりのフレッシュな苺をたっぷりと使用した濃厚パフェ。
「ストロベリー ムース・オ・ショコラパフェ」
開催期間:~2019年5月31日(金)(予定)※厳選する質の良い苺の入荷数次第で終了する可能性もあります。
提供店舗:CHAPON 青山店
営業時間:12:00~20:00
価格 :1,382円(税サ別)
フランスのパリジェンヌにも大人気だという、甘さ控え目でふわっとした食感のムース・オ・ショコラを使用した「シャポン」のパフェ。
ビーントゥバーショコラの濃厚な味を引き立てる、甘酸っぱくみずみずしいフレッシュいちごといちごアイスは味覚を刺激してくれるはずです。
そしてバニラの香り漂う濃厚なクレーム・ブリュレ。
弾力も残しつつ舌触りがなめらかなブリュレの組み合わせは、一度食べたら病みつきになるはずです。キャラメリゼされた表面をスプーンでパリッと軽やかに割る楽しみも是非とも体感してほしい!
パフェ上部は濃厚、食べ進めていくごとにフレッシュな苺の酸味と甘み、ショコラの苦味と徐々に爽やかな風味へと変化をしていき、最後はハイビスカス・ベリーゼリーでスッと締めくくる味覚変動を楽しむことができるパフェです。
「CHAPON 青山店」
所在地 :東京都港区南青山6-2-9 南青山KSビル1F
最寄駅 : 表参道駅
HP :http://chocolat-chapon-jp.packarts.net
◾️クレープ・シュゼットとは
甘くてジューシーな果実のマリアージュと、優雅なフランベパフォーマンスで仕上げる優雅なデザート「クレープ・シュゼット」。
1896年のある日、英国皇太子(のちのエドワード7世)が女性を連れて訪れたモンテカルロの「カフェ・ド・パリ」というレストランで、偶然にしてできたデザートといわれています。
パティシエが腕によりをかけ、オレンジリキュールのかかったクレープを提供しようとしたところ、アルコールに火がつきフライパン内に炎が燃え上がってしまったのだそうです。
それを皇太子が偉く感動し、同伴していた女性の名前(シュゼット)をつけたといわれています。
◾️クレーム・ブリュレとは
卵黄、生クリーム、牛乳、バニラなどを多く含むクリーミーで濃厚なプリンに似たアパレイユ生地の表面に、サトウキビから作られる粗糖のカソナードやグラニュー糖を表面に散らし、焼きごてやバーナーでキャラメル状にし焦げ目をつけたプリンのようなデザート。
「Brülée(ブリュレ)」とは“焦げた”を意味しており、直訳すると“焦げたクリーム”です。
特に表面のキャラメリゼの固さがポイントです。パリパリっと軽やかな音が鳴るチュイルと、トロけるクレームのコンチェルトはつい耳を傾けたくなります。
クレーム・ブリュレの起源については諸説あり、フランスの家庭菓子「ポ・ド・クレーム(pot de creme)」という壺に入ったクリームをポール・ボキューズが皿で供するデザートにアレンジしたのがはじまりという『フランス起源説』や、スペイン北東部のカタロニアの家庭で 17 世紀以前より作られていた「クレマ・カタラーナ(crema catalane)」が元祖という『スペイン起源説』、イギリス ケンブリッジのトリニティカレッジで、17世紀に作られていた「バーント・クリーム(burnt cream)が元祖の『イギリス起源説』があります。
中でも一番濃厚なのはフランス起源説ではないか、と言われており、フランス王ルイ14世の弟など数名の公爵たちの宴のたびに招かれて料理をしていたフランシス・マスィヤロ氏が、1691年に料理本著した王室の家庭料理( Le Cuisinnier royal et bourgeois)の中に、シナモンの香りのするオレンジ風味とライム風味のクレーム・ブリュレが登場しています。
日本でもその存在が広く知られるようになったのは、2001年4月に公開された、パリ・モンマルトルを舞台に、パリジャンの日常を描いたフランス映画「アメリ」。
主人公と同じく“キャラメリゼされた表面をスプーンで割る楽しみを共感したい”と、映画でもその舞台となったモンマルトルに実在する「Cafe des Deux Moulins(カフェ・デ・ドゥー・ムーラン)」に訪れる方も多くいるようです。
今回は、甘酸っぱい苺の魅力を活かしつつ、単独でも確立されている伝統菓子を融合させた感性を刺激するハイブリッドスイーツを2点ご紹介させていただきました。
次回は、フランス伝統菓子のおすすめ情報をご紹介させていただきます。
お楽しみに!