火照った身体を冷やす本格派!東京・大人のかき氷 旅
近年の日本各地では、5月にも関らず北海道オホーツク佐呂間町では最高気温である39.5℃を記録するなど、全国的に晴れて気温が上昇し、高気圧に覆われた25日には146地点で30度以上の真夏日が計測されました。
また、気象庁が発表した3か月予報でも、6月・7月・8月も平年並みかそれ以上の暑さが見込まれるなど、深刻な猛暑が厳しくなりそうです。
そんな中、火照った身体を冷やす夏の風物詩「かき氷」を食べて、美味しく暑さ対策をしてみてはいかがでしょうか?
お祭りの屋台や海の家、プールなどで食べられていた、いわゆる昔ながらのシンプルな「かき氷」。私自身も、よくかき氷の垂れ幕を見つけては食べていました。
今やその域を超え、様々な工夫を凝らし、氷の品質にこだわり“天然氷”を使用したり、シロップは味わいを重視した自家製やコンフィチュール、そしてエスプーマを使用したバリエーションある新しいスイーツ・デザートへと、進化を遂げています。
“SNS映え”という言葉が一般的になる一方で、令和元年には“フォトジェニック”や“映え”よりも、 健康的で美味しい“味”を求めるかき氷も、今年ますます注目が高まりそうです。
⬛️ かき氷の歴史
かき氷の歴史は、平安時代までさかのぼると言われています。
世界最古の長編小説とも言われている、平安時代中期 紫式部によって書かれた「源氏物語」や、“春はあけぼの……”の書き出しで有名な清少納言の「枕草子」の中でも、かき氷に関しての記述があります。
その中で枕草子には「あてなるもの。……削り氷に甘葛入れて、新しき鋺に入れたる」という一節があり、当時氷は貴重品なもので、さらに小刀で氷を削っていたため、貴族や特権階級にしか口にできないものであったと言われています。
その後、かき氷は、江戸時代に徳川将軍への献上品として引き継がれ、明治16年には、東京製氷株式会社による「人工氷」の生産が拡大、明治20年代になると大衆的な飲食物に。
昭和初期になって氷削機が普及したことで一般化し、現代にも色濃く残る日本の夏の風物詩として幅広い年齢層に好まれています。
今回は、東京で出会える本格派、大人のかき氷をご紹介していきます。
⬛️カカオ香る冷たいチョコレートを味わう。チョコレート専門店「Minimal」が本気で作ったチョコレートかき氷
東京都渋谷区富ヶ谷でスタートしたクラフトチョコレートメーカー「Minimal -Bean to Bar Chocolate- (ミニマル)」初の試みである、チョコレート専門店の「かき氷」が富ヶ谷本店で提供開始しています。
商品名 :チョコレートかき氷 -トリニダード・トバゴ- 980円(税別)
販売期間:6月6日~8月31日 ※各日数量限定・氷が無くなり次第終了
取扱店舗:Minimal -富ヶ谷本店-
住所 :東京都渋谷区富ヶ谷 2-1-9 1F
営業時間:11:30〜19:00
年間3000種類を超えるレシピのチョコレートを作る「Minimal」。
その中からかき氷に合うチョコレートを探って試作と試行錯誤を重ね、冷やすことによって板チョコレートから変わる香りの傾向を研究。最終的にはカカオ由来の清涼感が特徴のチョコレートを使った、夏にこそ食べたい爽やかでさっぱりとした「チョコレートかき氷」が新登場!
シンプルな見た目ですが、中には濃厚なチョコレートアイスや、日本発Bean to Bar(ビーントゥバー)プロフェッショナルブランドならではの“カカオパルプ”(※1)で作った果実感のあるゼリー、そこにタピオカやムング豆がたっぷりと入っています。
清涼感のあるかき氷と濃厚な味わいの中身を交互に食べながら、様々な味わいを楽しむことができる「チョコレートかき氷 -トリニダード・トバゴ-」。
※1 カカオパルプとは
厚さ約1センチのカカオポッドという固い殻を割ると、白いパルプ(果肉)に包まれた 種、つまりカカオ豆が表れます。(カカオ豆の数はポッド一個に20~50粒ほど)。この白い果肉がカカオパルプです。
通常、果肉部分はカカオ豆の発酵工程に欠かせない箇所なので、カカオパルプとして市場に出回ることは希少なのだとか。
味自体は、ライチやネクターのような南国フルーツ感。
「Minimal」やその他のチョコレート専門店でもジュースやジャムにして楽しめるお店があるので、パルプに興味がある方は探してみてください。
⬛️食材の良さや美味しさを、本来の形で伝えていく。フランス・パリ発ショコラトリー「ル・ショコラ・アラン・デュカス」のかき氷
伝統の息づく街、日本橋に2018年3月26日(月)オープンした「ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房」東京工房および、六本木店舗の2階にあるデザートサロン「ル・サロン」にて、夏の新作デセールがそれぞれ提供開始しています。
商品名 :Kakigori 抹茶/シトロンヴェール/ショコラ 1800円(税別)
販売期間:6月17日~9月中旬(予定)
取扱店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房 ル・サロン
住所 :東京都中央区日本橋本町1-1-1
営業時間:11:00~20:00(19:30LO)
まるで盆栽のような風格ある凛々しい姿の「Kakigori 抹茶/シトロンヴェール/ショコラ」。
抹茶のグラニテの下には、クリーミーで口当たりの良いソルベ・ショコラや食感の良いカカオニブ、さらに爽快感の酸味強いライムとレモンのビターなコンフィ、抹茶のシャンティイが層になったカカオと和素材が融合した味覚際立つかき氷。
濃厚さとクリーミーさ、そこに強い酸味と爽やかな香りが調和し、なめらかな食感と、カカオニブのカリカリとリズミカルな食感を楽しむ「大人の余韻を楽しむかき氷」です。
バニラとライム果汁のシロップをかけると、新たな味わいの変化が。
そして、真っ赤に夏を染める宝石のような六本木限定「かき氷」がまた絶品!
商品名 :Kakigori フリュイルージュ/ハイビスカス/ショコラ 1800円(税別)
販売期間:6月19日~9月中旬(予定)
取扱店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス 六本木 ル・サロン
住所 :東京都港区六本木6-12-2 六本木ヒルズけやき坂通り
営業時間:11:00~21:00(デザート 20:00 LO/ドリンク 20:30 LO)
甘酸っぱいグロゼイユの果汁をかけていただくフルーティーな「Kakigori フリュイルージュ/ハイビスカス/ショコラ」。華やかな赤が印象強い最上部には、いちごとフランボワーズとハイビスカスのグラニテ、その下にはソルベ・ショコラとカカオニブ、グレープフルーツのコンフィ、グレープフルーツとハイビスカスのシャンティイが層になっています。
爽やかなグレープフルーツの香りと、華やかなハイビスカスの香り。そして、しっかりとしたカカオの苦味が、よりそれぞれの味のバランスを引き立て合うかき氷です。
さて、あなたは東京工房と六本木どちらが気になりますか?
私は確実にハシゴします。
⬛️今年オープンのチョコレートショップ 「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO」による“ビーン・トゥ・バー”製法のチョコレートを使ったかき氷
2019年2月、日本橋浜町にオープンした“手しごと” と“日本らしさ”がキーワードのチョコレートショップ「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO (ネル クラフトチョコレート トーキョー)」では、夏季限定カフェメニューとして新商品のビーン・トゥ・かき氷を提供開始しています。
商品名 :カカオ金時 1000円(税別)
販売期間:6月1日~終了時期未定
取扱店舗:nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO カフェスペース
住所 :東京都中央区日本橋浜町 3-20-2 HAMACHO HOTEL 1階
営業時間:10:00~20:00
ベトナム・ブンチャプの契約農家のカカオ豆の選別、焙煎から行った、“ビーン・トゥ・バー”の製法で作ったチョコレートを使ったかき氷「カカオ金時」。
カカオを混ぜ込んで凍らせたチョコレート氷を、自家製あずき餡を忍ばせたグラスに削り出し、オリジナルチョコレート&練乳の2層のソースを添えたスタイリッシュなかき氷。
1.最初はソースをかけずにそのまま。
2.チョコレートソースをかけてよりカカオ感をアップさせて。
3.チョコレート氷の山が小さくなって来たらグラスの底の自家製あずき餡に練乳ソースを絡めて。
というように1杯で何パターンもの味と食感を楽しむことができます。
“宇治金時やミルク金時はよくあるのに「カカオ金時」がないのはなぜだろう?チョコレート×あんこでかき氷を作ると面白いのでは?”という発想から、シェフショコラティエ 村田氏が試作にかかったそう。
試作当初は、単純にチョコレート氷にあんこを添えただけだったため、食べてみると一体感が無かったのだとか。
そこで素材の相性に着目し、チョコレートとミルク、ミルクとあんこはそれぞれ相性が良いことから、チョコレートとあんこをつなぐミルク=練乳ソースを加えたところ、練乳が両者の繋ぎとなり完成したこれまでにない新ジャンルのかき氷。
かき氷なのに、まるでデセールを楽しんでいるかのような錯覚を覚える素晴らしい風味と口溶けに感動します!
チョコレート同様、豆から手を加え、さっぱりとした味わいの自家製あずき餡にも注目です。
◼️オーストラリア・シドニー発イタリアンダイニング「フラテリ パラディソ」ほろ苦エスプレッソ風味の大人のかき氷
表参道ヒルズ本館3階に店を構えるオーストラリア・シドニー発イタリアンダイニング「フラテリ パラディソ」が、昨年好評を博した表参道ヒルズが提案する「大人のかき氷」企画に初のかき氷メニューを発表し参加。
8月31日(土)までの夏季限定・1日15食限定で提供開始しています。
商品名 :ヘーゼルナッツ香るエスプレッソのグラニータ 1200円(税別)
販売期間:6月14日~8月31日 ※各日15食限定
取扱店舗:FRATELLI PARADISO ( フラテリ パラディソ )
住所 :東京都渋谷区神宮前 4-12-10 表参道ヒルズ 本館 3 階
営業時間:
月〜土 11:00〜23:00(L.O. FOOD 22:00 / DRINK 22:30)
日・祝 11:00〜22:30(L.O. FOOD 21:30 / DRINK 22:00)
※季節・イベントにより変更する場合あり
イタリア・シチリアが発祥とされる、氷菓「グラニータ」にエスプレッソやリキュールと合わせる事で「大人のかき氷」を表現したパフェのようなドルチェ「ヘーゼルナッツ香るエスプレッソのグラニータ」。
ほろ苦いエスプレッソ風味の「グラニータ」を、削りの荒さが異なる2層に分けて重ねる事で、2種類の異なる口溶けと味わいを演出しています。
グラニータ上部のトッピングにはバニラアイスとクリーム、さらに食感の良いローストヘーゼルナッツやチョコレートチップをあしらうことで、噛みしめるたびにサクサクと異なる苦みや、ほろ甘い味覚変動を楽しむことができ、最後の一口まで飽きのこない仕上がりになっていました。
なお、お好みで甘く香ばしいヘーゼルナッツのリキュール「フランジェリコ」をかけることができる、まさに「大人のかき氷」。
営業時間内であればいつでも注文可能なので、素材を重視したイタリア料理やパスタなどの食事の後や、暑い日のティータイムにさっぱりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
◼️各分野のプロフェッショナルが特別開発した週替わり4種類のかき氷
1991年創業の、生産者の想いとともに高品質の厳選されたスペシャルティコーヒーを提供する「丸山珈琲」では、西麻布店で6月24日〜、松本店で7月29日〜の期間限定で、スペシャルティコーヒーかき氷を含む夏季限定スイーツ「かき氷」4種類を数量限定で販売します。
販売店舗:丸山珈琲 西麻布店
住所 : 東京都港区西麻布 3-13-3
営業時間:9:00 〜21:00 / 提供時間:13:00 〜18:00
販売期間・商品名:
6月24日(月)- 6月30日(日)CACAO HUNTERS 爽やかショコラのかき氷
7月 1日(月)- 7月 7日(日)抹茶かき氷
7月 8日(月)- 7月14日(日)スペシャルティコーヒーかき氷
7月15日(月)- 7月21日(日)グラスラぺ ペッシュ メルバ
※無くなり次第終了
※提供にはお時間をいただく場合あり
販売店舗:丸山珈琲 松本店
住所 :長野県松本市中央2-20-2 信毎メディアガーデン内2階
営業時間:10:00〜20:00
提供時間:13:00〜18:00
販売期間・商品名:
7月29日(月)- 8月 4日(日) グラスラぺ ペッシュ メルバ
8月 5日(月)- 8月11日(日) 抹茶かき氷
8月12日(月)- 8月18日(日) スペシャルティコーヒーかき氷
8月19日(月)- 8月25日(日) CACAO HUNTERS 爽やかショコラのかき氷
※無くなり次第終了
※提供にはお時間をいただく場合あり
丸山珈琲のトップバリスタ 鈴木樹 氏(ワールド バリスタ チャンピオンシップ 2017 準優勝)がレシピ開発をしたビターチョコとキャラメル風味の「スペシャルティコーヒーかき氷」は、スパイシーな後味と重量感が楽しめる「丸山珈琲」のブレンドクラシック1991を贅沢に使用。
中には、つるりとした心地良い食感のケニア産コーヒーのゼリー入り。さらに、コーヒーと相性の良い蜂蜜レモンをかけることで楽しむ相乗効果が最高です。
そして、「CACAO HUNTERS」が監修をした「CACAO HUNTERS 爽やかショコラのかき氷」は、とても爽やかな香りの余韻を楽しむことができる。
アルアコ 72%をたっぷり使用したふんわりと軽やかなチョコクリームに、ほんのりミントと柑橘が香る爽やかシロップの華やかな共演。
そしてアルアコカカオニブのカリカリと心地いい食感と、香味が味覚を楽しませてくれます。
カカオソルトを振りかけて、さらに広がる大人の魅力溢れるかき氷に仕上がっています。
今回は、皆さんに是非とも楽しんでほしい、美味しい“味”を追求した東京で出会える本格派な「大人のかき氷」をご紹介させていただきました。
次回も美しすぎるスイーツ情報をご紹介させていただきます。
お楽しみに!