[佐藤ひと美のスイーツレポート270]舌の上で花咲くフランスのエスプリ!2024年テーマは『サヴァラン』。スターシェフ揃いのスイーツの祭典「ダイナーズクラブ フランス パティスリーウィーク 2024」

夏の太陽が輝く7月、今年もあの甘美な祭典が帰ってきました。

それは、フランス伝統菓子の粋を集めた「ダイナーズクラブ フランス パティスリーウィーク 2024」。

今年の共通テーマは『サヴァラン』。過去最高の全国 301店が参加し、全国の選りすぐりのパティスリーが腕を振るいます。

想像力を掻き立てる、珠玉の『サヴァラン』

ラム酒やリキュールの香りに酔いしれる大人のスイーツ、サヴァラン。

その歴史は古く、18世紀のフランス人美食家 ブリヤ=サヴァランに敬意を表して名付けられたフランスの伝統的な洋菓子です。

『美味礼讃』など、彼は美食に関する著書を多く残し、フランス料理の発展に貢献した人物として知られています。『サヴァラン』は、彼の食への情熱と探求心を象徴する、まさに美食の傑作と言えるでしょう。

『サヴァラン』の特徴は、その独特の食感と風味にあります。

シロップをたっぷり吸い込んだブリオッシュ生地は、しっとりとしていながらも弾力があり、口の中でとろけるような感覚を楽しむことができます。

ラム酒やリキュールの芳醇な香りと、フルーツの甘酸っぱさが織りなすハーモニーは、まさに至福のひとときをもたらしてくれるでしょう。

今回のパティスリーウィークでは、参加各店が本イベントのために伝統的なレシピから斬新なアレンジまで、十人十色のオリジナル「サヴァラン」を特別に考案し、あなたの舌を魅了します。

「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク 2024」

詳しくは公式サイトを参照: https://francepatisserieweek.com/

開催期間:2024年7月1日(月)〜7月31日(水)  ※店舗により提供&販売期間が少し異なる場合があります

全国の参加店:北海道・東北 17店、関東 179店、中部 22店、近畿 51店、中国・四国 12店、九州・沖縄 20店

<SNS 公式アカウント>

Instagramhttps://www.instagram.com/france_patisserie_week/

X(旧 Twitter)https://x.com/fp_week

Facebookhttps://www.facebook.com/fpweek

主催:ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク事務局 

特別後援:在日フランス大使館

特別協賛:ダイナースクラブ(三井住友トラストクラブ株式会社)

公式パートナー:ヴァローナジャポン株式会社 、マルホン胡麻油(竹本油脂株式会社)、サンペレグリノエッセンザ(日仏商事株式会社)、レヴェルジェボワロン(日仏商事株式会社)、ドゥマール(日仏商事株式会社)、ラローズノワール(日仏商事株式会社)、プレジデント(ラクタリス・ジャポン)、ガルバーニ(ラクタリス・ジャポン)、貝印株式会社、ネグリタ(ドーバー洋酒貿易株式会社)、住商モンブラン株式会社、antenna*、マイリトルボックス、アンスティチュ・フランセ、株式会社チェリーテラス

6月に開催されたプレス発表会では、参加店の中から10名のパティシエと、イベントアドバイザーを務める フランス菓子研究家 大森由紀子 氏が登壇し、それぞれのサヴァランにかける想いやこだわりを語りました。また、メディア関係者に向けて試食会も開催され、多種多様なサヴァランが登場。

発表内容としては、「過去最高の参加店舗数」・「イベント初のパティシエ&お客様参加型X(旧Twitter)企画」・「Instagramキャンペーン」・「北陸支援のサヴァラン」と、個性豊かなサヴァランたちのお披露目です。

①過去最高の参加店舗数:全国301店舗という過去最高の参加店舗数となり、より多くの人が各地で個性豊かなサヴァランを楽しめるようになりました。

②イベント初のパティシエ&お客様参加型X(旧Twitter)企画:パティシエが考案した「スイーツ名言」の人気投票や、お気に入りのサヴァランを応援する「推し活」企画が実施されます。

ブリヤ=サヴァランの名言『君が何を食べるか言ってみたまえ。君が何者であるかを言い当てよう』にちなんで、今年は「スイーツ名言&推し活」企画を、X公式アカウント(@fp_week)にて実施!

あらかじめ参加パティシエの皆さんに任意でスイーツ名言をご考案いただき、それを X公式アカウントにてその店のサヴァランの画像とともにコンスタントに投稿して紹介されています。

Instagram公式アカウント(@france_patisserie_week)では従来通り、スイーツの美しい画像をメインにお客様に紹介。今年はそれと同時にXにてパティシエのスイーツ名言も紹介することで、スイーツの美味しさの根底にあるつくり手の内面やポリシーなどを紹介し、SNSトータルでイベントを盛り上げていくとのこと。

パティシエの名言に共感したり、感動したお客様が、それをX上でリポストすることで、パティシエや店の応援、つまり“推し活”の一部にもなり、参加店の認知拡大につながっていく取り組みとなっています。

③Instagramキャンペーン:写真映えするサヴァランの写真を投稿するキャンペーンも開催され、イベントを盛り上げます。

イベント期間中は、繊細で美しいスイーツの画像や動画をInstagramに投稿いただくフォトキャンペーンも開催!抽選で選ばれた方には素敵なプレゼントが贈呈されるとのこと。

応募期間:2024年7月1日(月)〜7月31日(水)

応募方法:当イベントの参加店で提供販売されている「サヴァラン」商品を注文し、画像を撮影。 Instagram 公式アカウント(@france_patisserie_week)をフォローの上、ハッシュタグ「#フランスパティスリーウィーク」をつけ、または@france_patisserie_week のアカウントをタグ付けして、撮影地情報やスイーツやお店の説明などを入れ、Instagramに投稿してください。  ※Instagram 以外の SNS(X や Facebook など)はコンテスト応募の対象になりませんが、ぜひ一緒に 投稿してみてくださいね。
応募資格: 詳細はこちら https://francepatisserieweek.com/campaign/

④北陸支援のサヴァラン:今回のイベントでは、北陸地方の食材を使用した特別なサヴァランが登場し、地域活性化にも貢献しています。

プレス発表会に登壇したパティシエ 10名

 パティシエたちのプロフィール:https://x.gd/d3sYF  ※左から順番に五十音順に登壇

「Pâtisserie MORANGE」(神奈川・東白楽)在原真琴氏

「MAISON GIVRÉE」(神奈川・中央林間)江森宏之氏

「Galet Galet」(無店舗・催事などに出店)大澤智弥氏

「INFINI」(東京・九品仏、銀座)金井史章氏

「パティスリー レザネフォール」(東京・恵比寿、中野)菊地賢一氏

「Pâtisserie Yu Sasage」(東京・千歳烏山) 捧雄介氏

「Régalez-Vous」(神奈川・鎌倉)佐藤亮太郎氏

「Patisserie Chocolaterie Recit」(東京・東松原)寺崎貴視氏

「Le Coin Vert」(東京・神楽坂)パトリック・ルメル(Patrick LEMESLE)氏

「パティスリー サロン・ドゥ・テ アミティエ 神楽坂」(東京・神楽坂)三谷智恵氏

「Pâtisserie MORANGE(パティスリー モランジュ)」https://morange.official.ec

「Pâtisserie MORANGE」在原真琴氏

ミニャルディーズをコンセプトにした1〜2口サイズのケーキを提供する「Pâtisserie MORANGE」が今回提案するのは真夏の暑い時期にも食べたい、キリッと冷えた「カカオサヴァラン」

ブリオッシュショコラにはバニラの香りをプラスして奥行きのある味わいに。グランマルニエをベースにオレンジ皮で爽やかな香りのシロップをたっぷり含ませ、 フルーティーでカカオの香りがしっかり味わえるガナッシュが入っています。

「MAISON GIVRÉE(メゾン ジブレー)」https://givree.tokyo

「MAISON GIVRÉE」江森宏之氏

季節のフルーツを使ったケーキやジェラート、アイスケーキを展開する「MAISON GIVRÉE」が提案するのは、トウモロコシを使った「サバラン スクエル マイス」。

高知県で栽培されている糖度の高いスーパースイートコーンを使用。下のサバランには、コーン茶、タヒチ産バニラ、日本産のラム酒を合わせたアンビバージョを染み込ませています。

サバラン生地の上にはとうもろこしのクレームブリュレ、キャラメルチョコレートクリーム、ミニサバランと、トップに最高級生クリーム ソワニエを絞り、とうもろこし キャラメル ポップコーンでデコレーションした”すくって食べる”サバラン仕立てになっています。

「Galet Galet(ガレガレ)」https://www.instagram.com/galet.tokyo/

「Galet Galet」大澤智弥氏

2023年1月にデビューし、催事出店や、工房直売販売をしているガレットデロワ専門店では、古き良きフランス古典菓子を届けています。

古くから日本で愛される花〈菊〉と、フランス伝統菓子のサヴァランを合わせたプティガトー「Kiku」を提案。

中にはミントをアンフュゼしたクレームパティシエールとオレンジブロッサムのクレームシャンティで香草のニュアンスを持たせ、フランス産ミラベルと福井県の黄金の梅のコンフィチュールで酸味のアクセントにし、マリネしたオレンジを忍ばせています。

菊の形をしたサヴァラン生地には、金柑とバニラ、ハーブの香りのシャルトリューズを使ったシロップをたっぷり染み込ませ菊とディルで彩りつけ。

日本とフランス、それぞれの国の素晴らしい素材を掛け合わせた1品に仕上がっています。

「INFINI(アンフィニ)」https://www.infinidepuis2020.com

「INFINI」金井史章氏

ホワイトラムをしみこませたパータサバランに、オレンジのシャンティイを添えたグラスデザート「サバランダナナ黄金(クガニ)」を提案。

オーナーパティシエ 金井史章氏は、アラン・デュカス・エンタープライズ系列の 東京 青山のビストロ「ブノワ」で在籍されていた時から『ババ』や『サヴァラン』というデザートに触れていたとのことで、その知識や、アプローチの仕方は魅力的なものでした。

沖縄県石垣で育った黄金のクガニパインを使用。

ジュレモヒートとバニラと生姜でポシェしたパインが加わり、豊かな風味が楽しめます。最後に、ココナッツのクレームディプロマットがこのデザートを一層引き立てています。

「パティスリー レザネフォール」https://lesanneesfolles.jp

「パティスリー レザネフォール」菊地賢一氏

レトロモダンな世界観広がる恵比寿のフランス菓子専門店「パティスリー レザネフォール」からは、「サヴァラン サングリア」を提案。

ご自身が、お酒をたっぷり使ったサバラン生地に、たっぷりのクリームを合わせて食べることがすごく好きとのことで、今回のテーマから作られたのはサングリアのサバラン。

赤ワインとオレンジ果汁とフランボワーズとエピスをバランスよく混ぜ合わせてシロップに浸し、ムースショコラとクレムシャンティとミックスベリーとオレンジのコンフィを飾ったフランスパティスリーウィーク限定の逸品です。

「Pâtisserie Yu Sasage(パティスリー ユウササゲ)」https://www.yusasage.co.jp

「Pâtisserie Yu Sasage」捧雄介氏

五感に響くフランス菓子を提供する「Pâtisserie Yu Sasage」では、ラム酒を効かせた「サヴァラン アナナス」を提案。

ラム酒を効かせたヴェルジョワーズシロップを染み込ませたサヴァラン生地にパイナップルコンフィチュール、ライムクリームを合わせ、トップにはマスカルポーネクリームとフレッシュパイナップル。

「Régalez-Vous(レガレ ヴ)」https://regalezvous.com

「Régalez-Vous」佐藤亮太郎氏

フランスで現在もパリのレストランを監修している佐藤亮太郎シェフによる、現代のパリにおけるアシェットデセールとヴィエノワズリー、ケーキを表現するお店「Régalez-Vous」からは、酸味を聴かせたハイビスカスと柑橘のシロップに浸した夏仕様の「ハイビスカスのサヴァラン」をデセールで提案。

バターを使わず太白胡麻油を使い植物油脂のサバランを製作。

ダマンフレールのサンバ(ハーブティー)のジュレ、エキゾチックフルーツのミネストローネ、たっぷりバニラのクリームをのせて、デザートとしてのサバランを表現しています。ココナッツのアイスクリームは油脂分をあまり感じさせないレシピで付け合わせのゴマのチュイルも胡麻油で作るヘルシーなチュイルです。コーヒー又は紅茶付きで提供されます。

「Patisserie Chocolaterie Recit(パティスリーショコラトリーレシィ)」https://recit-tokyo.studio.site

「Patisserie Chocolaterie Recit」寺崎貴視氏

常にスペシャリテとして、季節ごとに変わるサヴァランを提供している「Patisserie Chocolaterie Recit」からは、エキゾチックなものとモヒートをテーマとした2種類のサバランを2週に分け提案。

最初の2週間で提供する「サヴァランエキゾチック」は、きめの細かいサヴァラン生地にラム酒とパッションリキュールをブレンドしたシロップを滲み込ませ、クレームディプロマット、生姜の香りを移したフランボワーズのコンフィチュール、コンポートしたパイナップル、フレッシュのバナナ、エキゾチックフルーツのジュレ、クレームシャンティーを重ね、ザクザクのシュトロイゼルショコラオレとライム果皮で飾りつけた食感の変化も楽しんでいただけるグラスデザートです。

「Le Coin Vert (ルコワンヴェール)」https://lecoinvert.co.jp

「Le Coin Vert」パトリック・ルメル氏

ノルマンディーで生まれ育ったパトリック・ルメル氏が、神楽坂に店舗を構える「Le Coin Vert 」では、パリや日本、そしてアジア各国で彼が見た世界の美しさからインスピレーションを得たプティガトーや焼き菓子、パンやコンフィズリーなどを展開。

夏には、フレッシュさを楽しんでほしいと柚子やライム、レモンを合わせた「Yuzu-lemon savarin」を提案。

「パティスリー サロン・ドゥ・テ アミティエ 神楽坂 」http://www.patisserie-amitie.com

「パティスリー サロン・ドゥ・テ アミティエ 神楽坂」三谷智恵氏

フランス菓子を中心としたタルトと焼き菓子が人気のパティスリー「パティスリー サロン・ドゥ・テ アミティエ 神楽坂 」では、チェリーとピスタチオを使った「La Cerise sur le Savarin(スリーズ・サヴァラン)」を提案。

チェリーの爽やかな酸味に、ピスタチオの香ばしいさがきいた美味しい組み合わせです。 能登の卵「セイアグリー健康卵」を使用。  ※飾りは仕入れなどにより変更になることがございます。

在日フランス大使館 文化参事官 アンスティチュ・フランセ日本代表 シャルランリ・ブロソー氏と、フランス菓子研究家 大森由紀子氏

ダイナーズクラブ フランス パティスリーウィーク 2024」では、フランス伝統菓子『サヴァラン』をテーマに、全国の選りすぐりのパティスリーが趣向を凝らした作品を披露します。

ダイナーズクラブ フランス パティスリーウィーク 2024」プレス発表会では、参加された10名のシェフによる十人十色のサヴァランを試食。

今回のプレス発表会でいただいた『サヴァラン』の他にも、参加店の中で個人的に「コレは!!」と深掘りしたかった作品があったので先日取材訪問してきました。

フランス・パリ発のショコラトリー「ル・ショコラ・アラン・デュカス」 が提案する、ふんわりクリームに浮かぶ、カカオポッド型の“ババ” 

フランス・パリ発のショコラトリー「LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE」 https://lechocolat-alainducasse.jp

フランス・パリ発のショコラトリー「LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE(ル・ショコラ・アラン・デュカス)」では、2024年7月1日(月)から31日(水)までのイベント開催期間限定で、特別メニュー「カボス・ババ・ショコラ」を日本橋の東京工房と六本木のル・サロンにて提供しています。 

CABOSSE BABA CHOCOLAT(カボス・ババ・ショコラ)」  ※数量限定

価格:1,980円(税込)

販売期間:2024年7月1日(月)〜7月31日(水) 

提供店舗:東京工房、六本木 ル・サロン  限定

ちょっとここで、『サヴァラン』と『ババ』の小話を。

当イベントテーマ『サヴァラン』は、別名『ババ』とも呼ばれるフランスの伝統菓子の一種です。

そもそも『Baba ババ』とは、正式には『Baba au Rhum ババ・オ・ラム』と言います。

18世紀に誕生したとされており、ロレーヌ地方の領主だったレクチンスキー公が好物のクグロフが固くなってしまい、ラム酒をたっぷり浸み込ませたことがババの始まりとされています。”ババ”というその名前は当時、彼が愛読していた「千夜一夜物語』の登場人物のアリ・ババが由来というのが通説です。

その後、レクチンスキー公の娘、マリー・アントワネットがルイ15世に嫁いだことから、フランスの宮廷でもこのお菓子が作られるようになり、フランスに広く伝わったのだそうです。

そして、19紀初頭にルイ15世の専属パティシエだったストレール氏が、パリの自分の店の看板商品として売り出したことで庶民の間にも広まっていきます。

老舗パティスリー「ストレール」。『Histoire de Paris 』(パリの歴史的建造物)という碑が店頭に立っており1730年創業とフランスで一番古いケーキ屋さんです。
老舗パティスリー「ストレール」のババ・オ・ラム。ストレールがパリで興した同名の菓子店では、今もその思いを継いでアリババとして販売されています。
ポーランドの王様が、マリー妃に会いに来た時に持参していた「ブリオッシュ」が乾燥してしまい、また美味しく食べられないか…と専属パティシエだったストレール氏に考案させたのが誕生秘話。と伺ったことがあります。
それにしても、よくブリオッシュをラム酒入りシロップに漬けこもうと思ったもんだ…。昔の貴族はお酒強かったのかな…なんて思いながら、フランスで食べた私でした。

ババを元に作られたと言われているのは今年イベントテーマとなっている『サヴァラン』。

どちらも洋酒の香りが芳醇で、しっとりとした食感が魅力のスイーツですが、その大きな違いといえば、『ババ』は円柱型やコルク型・『サヴァラン』はリング型や王冠型などと伝統的な形状が異なります。

また、トッピングにしても違いがあり、伝統的にはシンプルなものが多い『ババ』に比べ、『サヴァラン』は生クリーム、カスタードクリーム、フルーツなどをトッピングすることが多い。しかし、近年ではババにもフルーツやクリームをトッピングすることもあるとのことで、その境界線は曖昧になっています。

さて、話は「ル・ショコラ・アラン・デュカス」が提案する「カボス・ババ・ショコラ」に戻ります。

カカオニブを混ぜ込み、カカオポッドの形にふんわりと焼き上げた生地を、カカオニブやオレンジとレモンのゼストで香り付けしたラム酒のシロップに漬け込み、ふわふわのクリームにのせています。

その下には、ラム酒香る滑らかなショコラ(ペルー産カカオ 75%)のクリーム、ヘーゼルナッツ、カカオニブを合わせたザクザクのショコラ(マダガスカル産カカオ 75%)を忍ばせ、仕上げに濃厚なショコラソースをかけてお召し上がりいただくというデザートですが、カカオポッド型の“ババ”の生地の上には、ひとつひとつ手作業でキャラメリゼしたカカオハスク(カカオ豆の外皮部分)をまとわせています。

カカオ豆は、カカオポッドと呼ばれる果実の中にあり、白い果肉に包まれた状態で存在します。

この果肉を取り除き、発酵・乾燥させたものが私たちがよく目にする”カカオ豆”となるのですが、その際、カカオ豆の表面を覆っている薄い皮がカカオハスク。

このように、チョコレートの製造過程で取り除かれるてしまうカカオハスクですが、カカオの豊かな香りがあるので、風味付けや食感の魅力的な素材となっていることに強く興味をそそられました。

ル・ショコラ・アラン・デュカス」というショコラ専門店ならではの発想と、カカオを細部までいろいろな楽しみ方をして欲しいという表現を感じることができた「カボス・ババ・ショコラ」は、柑橘類とラム酒、風味豊かなショコラを組み合せたフルーティーな味わいが魅力的なデザート。 

テーブルサーブされたら、カカオポッド型“ババ”をカット。

仕上げに濃厚なショコラソースをかけて召し上がれ!

さらに、最高品質のショコラで仕上げるアフタヌーンティーセット「LE GOUTER(ル・グテ) 」と一緒にいただくことで、この期間にしか味わうことのできない、特別な時間を満喫することができます!

LE GOUTER(ル・グテ)と「CABOSSE BABA CHOCOLAT(カボス・ババ・ショコラ)

LE GOUTER(ル・グテ)
価格:1名様 平日 5,700円(税込) / 土日祝日 6,200円(税込)
提供店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房・六本木(ル・サロン限定) ※予約限定 ※メニューは日によって変更になることもあり。  

作品創り、高い技術、そして多様な味覚で、『フランス伝統菓子とは』や『カカオという素材』の再認識の学びにもなった今回の「ル・ショコラ・アラン・デュカス」への訪問。

さあ、あなたもこの甘美な祭典へ

「ル・ショコラ・アラン・デュカス」に今回私が訪れて感じたように、実際店舗で体験できる特別な時間は、素晴らしい機会になるのではないでしょうか。

全国各地のパティスリーが、趣向を凝らした『サヴァラン』であなたをお待ちしています。

伝統的なレシピから斬新なアレンジまで、さまざまな『サヴァラン』と出会い、味わえる絶好の機会!

ぜひこの機会に、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。