[佐藤ひと美のスイーツレポート226]”実りの秋”を日本の文化で楽しむアフタヌーンティー3選

暑さも落ち着き、あっという間に季節は秋へ。

「芸術の秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、そして秋から冬にかけてさまざまな食材が旬を迎える「実りの秋」、「味覚の秋」が到来します。

涼しくなって過ごしやすいという気候の影響や、美味しそうな果物や野菜など秋の食材が多く店先に並ぶため、秋は食欲が増してきます。

農作物の多くが秋に『収穫の時期』を迎えることから人間の本能として必然的に食欲が増え、食物が減る冬に向けたくさん食べてエネルギーを溜め込もうとする傾向が。

秋の味覚の食材「栗・芋・かぼちゃ」などの他に、相性の良いナッツを使ったスイーツがこの季節は多く登場します。

店舗ごとによって素材の合わせ方や、構成のバランスが異なるので飽きることない”実りの秋”満載のスイーツから「今年食べるならコレ!」2023年秋にお勧めするアフタヌーンティーをご紹介していきます。

【10月15日まで提供】Park Hyatt Tokyo(パーク ハイアット 東京)

世界的なホテルチェーン「Hyatt Hotels and Resorts(ハイアット・ホテルズ・アンド・リゾーツ)」が展開する新宿パークタワーの39階から52階という超高層にあるラグジュアリーホテル「Park Hyatt Tokyo(パーク ハイアット 東京)」。

東京上空の開放的な景色を楽しむことができる41階「The Peak Lounge(ピーク・ラウンジ)」では、日本の文化《月見》をテーマにした「シグネチャー “TSUKIMI” アフタヌーンティー」を、実りの季節にふさわしいスペシャルメニューとして提供しています。

シグネチャー “TSUKIMI” アフタヌーンティー

提供期間:2023年9月1日(金)~10月15日(日)

時間:12:00~17:00

料金:9,900円(税込・サ別) 

※1日につき20名様限定

※ご利用日の2日前までに要予約

ご予約・お問い合わせ:パーク ハイアット 東京 41階「ピーク ラウンジ」

TEL 03-5323-3461
https://restaurants.tokyo.park.hyatt.co.jp/plb.html

内容:

ムーン イリュージョン

柿ピューレ リンゴジュース ソーダ

〈セイボリー〉サステナブルサーモンコンフィ ホースラディッシュ サワークリーム イクラのライスブレッドサンドウィッチ、ブリアサヴァランと栗のキャラメリーゼ 秋トリュフのベリーブレッドサンドウィッチ、ズワイ蟹と玉子焼き 唐すみ 紫蘇の蕎麦ロール、南瓜のクリームとリコッタ マスカット パンプキンシード、キヌアとむかご 枝豆 ポーチドエッグ ゴマのヴィネグレット、サステナブルシュリンプのタルタルと蓮根 柚子アイオリ、茸とさつまいものタルト

〈スイーツ〉栗のスコーンとバタースコーン クロテッドクリームとミックスベリージャム、マドレーヌ、和栗 マルメロのマーマレード 栗のフィナンシェ、シャインマスカット グリーンピースクリーム アーモンド ビーガンタルト、紫芋のクリーム ヘーゼルナッツフィナンシェ みかんジャム、”うさぎ” バニラクリーム 緑豆餡 サブレ、ココナッツライスプディング 白餡 梢酒ゼリー、タロイモとミルクのスムージー、羊羹と抹茶クリームのチョコレートタルト

〈スペシャルデザート〉”おだんご” 餅 みたらし、”クロワッサンモンブラン” 栗 バニラクリーム 和栗のクリーム

1年で最も美く輝く「中秋の名月」は、日本人の心をふるわせます。

日本の秋の風物詩ともいえる《月見》。

日本神話にも、夜の世界を司る月の神様「月読命(ツクヨミ)」が三貴神のひとつに存在していていたり、月の満ち欠けで暦(こよみ)を測る基準として農耕に深く関係するなど、月を見る慣習は古くからありました。

平安時代頃には、貴族階級に広まったお酒の杯に映した満月を眺めたり、月の和歌を詠んだり、娯楽として楽しむお月見がルーツとされており、江戸時代には庶民にも広まり、秋の収穫祭とともに月見団子を供えてお月見を楽しんでいたそうです。

さて、そんな美しい月を鑑賞する日本の伝統《月見》を、フランス出身の「Park Hyatt Tokyo(パーク ハイアット 東京)」エグゼクティブ ペストリーシェフ ジュリアン ペリネ 氏ならではのエスプリで表現したメニューで構成された「シグネチャー “TSUKIMI” アフタヌーンティー」。

その中には、お月見といえば代表的な月の神様を招く”ススキ”と”月見団子”の姿も!

豊穣の願い、感謝、健康、幸福を表した月見団子には、どことなく懐かしい気持ちにさせてくれる甘じょっぱい醤油キャラメルソースをかけて味わう、新感覚なお団子。

秋の味覚を使った和栗を使った「”クロワッサンモンブラン” 栗 バニラクリーム 和栗のクリーム」の、濃厚なコク深さにウットリ。

その他にも、紫芋のクリームをのせたヘーゼルナッツフィナンシェのほか、ウサギに見立てたブリアサヴァランと栗のサンドウィッチ、満月を思わせるポーチドエッグと蕎麦ロールなど、旬物や素材にこだわりながら見事に《月見》という日本文化を落とし込んだラインナップで出迎えてくれる「シグネチャー “TSUKIMI” アフタヌーンティー」。

ガラスアトリウムに降りそそぐ光に貴石の煌めきを重ねつつ、昼下がりのお月見をこだわりの美味とともにぜひ堪能してみてくださいね。

「Park Hyatt Tokyo(パーク ハイアット 東京)」

住所:東京都新宿区西新宿3-7-1-2 

HP: https://tokyo.park.hyatt.com

【11月30日まで提供】ハイアット セントリック 銀座 東京  ※10月期間中は別内容になります

2018年1月、銀座の街を縦横無尽に楽しむことができる東京・銀座の代表的な通りのひとつ・並木通りに誕生した、ハイアットのライフスタイル ホテルブランド「Hyatt Centric Ginza Tokyo(ハイアット セントリック 銀座 東京)」。

さまざまな活動の中心にいたい旅慣れたお客様を、新しい発見に満ちた冒険の旅へ誘うために作られたホテルで、それぞれのホテルがロビーにお客様同士の交流の場を提供する一方、館内のバーやレストランは、 地元で人気のホットスポットとして、愉快な会話、地元の味覚にインスパイアされたメニューやシグネチャーカクテル、シーズン毎にテーマを変えたアフタヌーンティーなどを楽しめる場所として注目を集めています。

9月・11月の期間、3Fフロアのオールデイダイニング「NAMIKI667」では、実りの季節にぴったりな、日本の秋の訪れを感じさせる新感覚「芋 栗 新米!秋のまんぷくアフタヌーンティー」を提供中です。

芋 栗 新米!秋のまんぷくアフタヌーンティー」 ※3時間制

提供期間:2023年9月1日(金)~ 9月30日(土)/ 11月1日(水)~11月30日(木)

時間:12:00〜15:30  ※L.O.は受付時間より2時間半後

料金:5,280円(税込・サ別)

ご予約・お問い合わせ:https://bit.ly/ManpukuAfternoonTea

♢芋 栗 新米!秋のまんぷくアフタヌーンティー

価格:5,280円(税込・サ別)

内容:2種類セイボリー(栗ごはんおにぎり、東京江戸甘味噌スープ) + 7種類 スイーツ(リオレのおにぎりムース、めで鯛アイスモナカ、チョコきのこ、加賀棒ほうじ茶のジュレとパンナコッタ、和栗モンブラン、焼き林檎のシュークリーム、マスカットタルト)、飲み替え自由なコーヒー or 紅茶

♢芋 栗 新米!秋のまんぷくスイートアフタヌーンティー

価格:3,630円(税込・サ別) ※平日ご予約限定

内容: 7種類 スイーツ(リオレのおにぎりムース、めで鯛アイスモナカ、チョコきのこ、加賀棒ほうじ茶のジュレとパンナコッタ、和栗モンブラン、焼き林檎のシュークリーム、マスカットタルト)、飲み替え自由なコーヒー or 紅茶

※仕入れの状況でメニューは変更する場合もあり

ハイアット セントリック 銀座 東京「NAMIKI667」ペストリーシェフ 大澤隆一氏による『収穫の秋』をイメージしたアフタヌーンティー。

輸送手段が発達した昨今では、1年中食材が出回っていますが、日本の秋といえば新米が出回り、野菜や果物が収穫期を迎えます。

芋 栗 新米!秋のまんぷくアフタヌーンティー」では、芋や和栗、新米などを贅沢に使用した斬新かつどこか懐かしい気持ちにしてくれるスイーツと出会うことができます。

新米と魚とほうじ茶という、日本ならではの秋の豊かな食卓からインスピレーションを受け、《和》をテーマに仕上げたラインナップ。

代表的な秋の味覚として知られている「芋・栗・南瓜」は、江戸時代に、女性が好きなものとして「芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)」など語呂よく並べた言葉が由来となったといわれています。

今回、「ハイアット セントリック 銀座 東京」では、遥か昔より女性が好んでいた〈秋の味覚〉芋と栗に、アクセントとして新米を使ったメニューを追加。

フランスの家庭的なデザートとして慣れ親しまれているライスプディング「リオレ」を、日本の文化とも言えるフォルムに再構築した「リオレのおにぎりムース」。

銀座の老舗料亭八代目儀兵衛のお米を使い、それを芳醇な香りが特徴のマダガスカル産オーガニックバニラで炊いて、極限まで粒に水分を吸わせてからムース状に。

中には梅干しに見立てた甘酸っぱいラズベリージュレ、海苔に見立てた竹炭クレープを巻いた本物のおにぎりそっくりに仕上げた新感覚のスイーツです。

そして、秋に旬を迎える鯛をイメージした「めで鯛アイスモナカ」。

風味豊かな最中種(もなかの皮)が、鯛の形になっているので、テーブルに運ばれた瞬間、思わず笑みが溢れてしまうはず。

中には、濃厚なさつまいもクリームとバニラパルフェを詰め遊び心があふれています。

深い味わいと上品な香りが特徴の金沢の加賀棒ほうじ茶を使った「加賀棒ほうじ茶のジュレとパンナコッタ」は、シンプルでありながらコクがある一品。

「和栗モンブラン」には、噛むほど香ばしい甘さが広がるヘーゼルナッツの生地に、砂糖を加えないあっさりとしたホイップクリームと、濃厚な和栗のクリームをしぼった、栗本来の甘みを感じていただける秋ならではのスイーツ。

他にも、焼き林檎のペーストとキャラメルをカスタードと合わせ”タルトタタン”のような濃厚な味わいとなる「焼き林檎のシュークリーム」や、マスカットなどの旬のフルーツを使ったスイーツ。

セイボリーには、アフタヌーンティーには珍しいおにぎりと具沢山の味噌スープが。

出し汁と醤油で優しく味つけされた栗の炊き込みごはんを、食べやすい三角型の「栗ごはんおにぎり」。

煎った白ごまを使用し、香ばしさをアクセントに加えています。

東京産の江戸味噌と、昆布だしを使用したホッとする味わいの「東京江戸甘味噌スープ」には、茸やサツマイモのニョッキなど、秋らしい具材がたっぷり入った満足度の高い一品。

アフタヌーンティーのようで、ブランチとしても楽しむことができる内容です。

日本の秋の食卓を感じられる、満足感たっぷりなアフタヌーンティータイムを、ぜひ楽しんできてくださいね。

「ハイアット セントリック 銀座 東京」

住所:東京都中央区銀座6丁目6-7

HP: http://hyattcentricginza.jp

【11月30日まで提供】星のや東京

「夢中になる休息」をコンセプトに、各施設が独創的なテーマで、圧倒的非日常を提供する星野リゾート運営の「星のや」。

旧江戸城の正門・大手門の近くに建つ「塔の日本旅館」として、現代にあわせて進化した「星のや東京」は、東京の中心に、日本伝統の建築様式を大切にした畳の部屋で日常を離れた和の安らぎを提供しています。

地下2階、地上17階の塔の空間は、畳敷きの玄関、伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階の温泉で構成。日本の歳時記に合わせた室礼、日本文化を身近に感じられる体験や日本旅館らしいおもてなしを提供。

「星のや東京」では、この土地の歴史や文化を織り交ぜたおもてなしで、優雅なひとときを過ごして欲しいという思いから、《星のや東京宿泊者限定》でアフタヌーンティーがお楽しみいただけます。

1日1組(2名)「Nippon キュイ ジーヌ 錦秋アフタヌーンティー

提供期間:2023年9月1日(金)~11月30日(木)

時間:14:00~

料金:12,000 円(税・サ込) ※宿泊料別

ご予約・お問い合わせ:公式サイト( https://hoshinoya.com/tokyo/ )にて 3日前までに要予約

対象者:星のや東京宿泊者 

内容:

〈点心〉焼き茄子と穴子のテリーヌ(大徳寺納豆)、炙り〆秋刀魚と松茸ご飯(秋刀魚魚醤)、烏賊とトマト酢飯(いしる)、サーモンと枝豆ご飯(塩麹)
〈主菓子〉梨とミルクのムース(レリボ)、さつま芋のスイートポテト(和紅茶)、南瓜パイ(発酵バター)、 無花果のルリジューズ(ゆず酢)、和栗のモンブラン(甘酒) 
〈干菓子〉生姜と金柑ムース(発酵生姜)、牛蒡のガトーショコラ(チョコレート)、文旦のマカロン(発酵レモン)、柿とホワイトチョコレート(こうじ蜜)、タルトタタン(リンゴ酢)

※括弧内はそれぞれに使用している発酵食品

〈ペアリングドリンク〉洋梨とスパークリング日本酒のカクテル、オリジナルブレンドコーヒー、薪火晩茶 

※状況によりメニューの内容、食材が一部変更になる場合があります。

「日本の食材とフレンチの技法の融合」という星のや東京独自のコース料理「Nippon キュイジーヌ」の流れを汲み、武士の嗜みであった茶の湯の茶事(※)の流れに沿って、点心にあたる押し寿司や、主菓子と干菓子にあたるミニャルディーズを味わうアフタヌーンティーは、 イギリス式のアフタヌーンティーとは一味異なることなどに対して多くの反響を受けています。

(※茶の湯において、日本酒と点心(または懐石)、濃茶と主菓子、薄茶と干菓子の順でもてなす正式な茶会。)

発酵食品とフレンチの融合を楽しめるコース料理「Nippon キュイジーヌ ~発酵~」では、点心から干菓子にかけて食べ進めることで、秋の移ろいを感じられる仕立てです。

点心では夏の終わりから初秋を、主菓子では秋の盛りを、干菓子では晩秋と冬の気配を、それぞれ食材や調理法で表現。

名残の茄子と走りの穴子が 4層に重なり合う「焼き茄子と穴子のテリーヌ」や、旬の無花果を使ったクリームをシュー生地に忍ばせた「無花果のルリジューズ」など、初秋から晩秋の味覚を、移ろう季節を感じながら味わうことができます。 

今秋は、順に食べ進めることで、秋の移ろいを感じられる仕立てにするだけでなく、点心、主菓子、干菓子とそれぞれに合わせたペアリングを提供。

点心にあたる押し寿司には、洋梨とスパークリング日本酒のカクテルを合わせます。

主菓子に合わせるのは、茶事のメイン・濃茶と同じように分け合って楽しめるフレンチプレスで淹れたオリジナルコーヒーを。スペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」(代表大塚朝之(ともゆき)氏)の協力の元、このアフタヌーンティーのために、豆や焙煎度合いを選定しています。

お干菓子は、香ばしい薪火(まきび)晩茶と一緒に味わいます。

ペアリングの妙を堪能しながら、和の心を体感できる宿泊のお客様限定・1日1組限定の優雅なひとときをぜひ体験してみてくださいね。

「星のや東京」

住所:東京都千代田区大手町一丁目9番1

HP: https://hoshinoya.com/tokyo/

店舗ごとによって素材の合わせ方や、構成のバランスが異なるので飽きることない”秋の味覚”を使ったアフタヌーンティー。

今年は、この先も紡いでいきたい日本の伝統文化を盛り込んだ3選をご紹介させていただきました。

素敵な秋を、五感全てで楽しんでみてくださいね!