[佐藤ひと美のスイーツレポート237]LE CHOCOLAT DE H Bonbon Chocolat「琉球」100個限定・先行販売。圧巻の注目度の高さ!!

日本を代表する世界的パティシエ・ショコラティエ辻󠄀口博啓 氏が手掛けるショコラブランド「ル ショコラ ドゥ アッシュ」ボンボンショコラ100個限定・先行販売の注目度に高さに圧巻!

日本スイーツ協会 代表理事を務める辻󠄀口博啓氏は、日本を代表する世界的パティシエ・ショコラティエ。

辻󠄀口博啓氏がオーナーショコラティエを務める「LE CHOCOLAT DE H(ル ショコラ ドゥ アッシュ)」は、先月末、フランス・パリで開催された世界最大級のチョコレートの祭典「SALON DU CHOCOLAT」内で発表される最も権威のあるショコラ愛好家「Club des Croqueurs de Chocolat」(通称C.C.C.)最高評価であるゴールドタブレット(金賞)を7回連続で獲得しました。

ーーーC.C.C.審査員講評

このショコラは、まさに芸術そのもの。レシピの作製から説明に至るまで、ボンボンショコラのオートクチュールである。ショコラ愛好家たちへの深い敬意が感じられる、⾮常に素晴らしいショコラ。丁寧で⼿の込んだ仕上げ、繊細な味わい、香り高いカカオ、全てが⼀粒のショコラから感じられる。⿊糖は独創的でありながらも美味しく、お酒のアロマとも素晴らしい相性を見せている。

ショコラのテーマは『琉球』

ゴールドタブレット(金賞)を受賞した4種のショコラ「琉球」は、全てに米糀から作られた発酵甘味料の「糀みつ」※を使用し、琉球王朝時代からの素材である「黒糖」「豆腐よう」「琉球紅茶」「島胡椒」に、石垣島の塩等を使うなど沖縄の地域で生産されている食材とそれぞれの特徴ある素材とショコラを組み合わせた「琉球(リュウキュウ)」。

先行販売に先駆けて開催されたお披露目会では、実際に試食をしながら辻󠄀口氏の今回の素材への思い入れなども伺うことができた。

ボンボンショコラは、時間が経つにつれ収縮していくものもあり、割れてしまったり、コーティングとの隙間ができてカビが生えてしまうという非常に繊細さを持つ菓子です。

そこで着目したのが、高い保湿力を持つ発酵甘味料「糀みつ」。

使用することで、旨みだけでなくガナッシュの保湿保持にも繋がったそうです。

完成まで1年ほど研究を重ねたという。

配合比率を変えたものを10個くらい作り、それぞれを時間経過後のウェット感が保つかというところも試行錯誤しながら制作。最終的に、4粒全てにどのガナッシュが合うのか、どの配合比が良いのかも、何パターンも試作を重ねてレシピを完成させた。

LE CHOCOLAT DE H Bonbon Chocolat「琉球」

No.1 黒糖

No.1 黒糖

琉球王朝の時代から、沖縄の文化・生活と深く結びつき、ミネラル分を豊富に含んでいる波照間島産黒糖を使用したボンボンショコラ。

そのまま黒糖をガナッシュに混ぜてもシャープに感じることが出来ないので、敢えて“黒糖を再結晶させ、板状にしたものを使用”することにしたとのこと。

断面:黒糖(左)・豆腐よう(右)

No.2 豆腐よう(豆腐よう&洋梨)

No.2 豆腐よう(豆腐よう&洋梨)

沖縄豆腐を泡盛の入った塩麹に長時間漬け込んで発酵・熟成させた沖縄独自の発酵食品の豆腐ようと爽やかな甘さの洋梨を使用したボンボンショコラ。

沖縄豆腐を泡盛(酒精)や紅麹、米麹などを使った漬け汁に長時間漬け込んで発酵・熟成させた沖縄独自の発酵食品「豆腐よう(豆腐餻)」は、琉球王朝時代に交易していた中国(当時は明朝)から伝えられたとされており、当時庶民には豆腐は贅沢品であり、泡盛や紅麹も手に入らないものだったので、貴族の間で親しまれるとても贅沢な料理だったそうです。現在は沖縄のソウルフードとして愛されています。

「東洋のチーズ」と呼ばれるほど濃厚で、発酵食品特有のクセのある風味、ねっとりとした食感が特徴的。

それだけだとクセが強すぎて苦手な方には楽しんでもらえない。素材への魅力度をより高めるために試行錯誤した結果“洋梨に行き着いた”そうだ。

実際に口に含んでみると、まるでキャラメルのような味わいに変化。これには私も驚きを隠せませんでした。

No.3 琉球紅茶

奥深い香りを持つ琉球紅茶オールドアッサムと沖縄の北谷の塩を使用したボンボンショコラ。

ガナッシュ琉球紅茶と、マカダミアナッツジャンドーヤの間には、メープルシュガーを使用したフォンダンを加え、3層の味わいが楽しめます。

断面:琉球紅茶(左)・島胡椒ハイビスカス(右)

No.4 島胡椒ハイビスカス(ピパーチ&ハイビスカス)

沖縄を象徴する花ハイビスカスと、シナモンのような香りが特徴的な島胡椒(ピパーチ)を使用したボンボンショコラ。

エクアドルのエスメラルダス産ショコラを使ったガナッシュ島胡椒。中心には、花のような華やかな香りとハイビスカスのパート・ド・ジュレを挟むことで、風味が引き立て合うショコラになっています。

「糀みつ」について

魚沼醸造株式会社が独自の技法(特許出願中)で製造する「魚沼産コシヒカリ使用 糀みつ」は、自然由来の発酵甘味料。砂糖と比べて糖質30%オフ(※開発元、マルコメ株式会社調べ)でありながら、糖度を示すBrix値は米と米糀のみを原料とする甘味料としては業界初の70以上。「新しい甘味料」、「未来の砂糖」として期待されている。

先行販売に先駆けて開催されたお披露目会では、マルコメ株式会社 海外事業課の榊原光芳氏、商品開発課 山田南実氏も登壇し「糀みつ」の奥深さや、今回の「SALON DU CHOCOLAT」で来客した方々の反応などを伺うことができた。

マルコメ株式会社 海外事業課 榊原光芳氏(左)、商品開発課 山田南実氏(中央)、辻󠄀口博啓 氏(右)

ーーーゴールドタブレット(金賞)受賞にあたり、辻󠄀口博啓氏よりコメント

「今回、琉球王朝時代からの素材である⾖腐よう、⽯垣島の塩、波照間島産の⿊糖、島胡椒などを使い、4つのショコラを完成させました。⼤変冒険したショコラでしたが、琉球王朝をテーマとする事で、沖縄を世界に知ってもらう良い機会だと思います。⾖腐ようの美味しさを審査員の方々に理解してもらえるかが分かれ⽬だと感じていましたが、その⾖腐ようが⼀番評価され、私のクリエーションが評価されたことに⼤変嬉しく感じています。これからもチャレンジャーとして、C.C.C.のコンクールにチャレンジしていきたいと思います。また、若いスタッフにも刺激になっていると感じますし、まだまだ世界で挑戦していきたいと思います。」

お披露目会では、今年の「SALON DU CHOCOLAT」でブースに訪れた方の感動コメントなどの映像も流れた。

100個限定・先行販売も即日完売!!

受賞を記念して、11月15日(水)より3日間、LE CHOCOLAT DE H 銀座本店にて100個限定で販売するとした「LE CHOCOLAT DE H Bonbon Chocolat「琉球」」だが、注目度が非常に高く即日完売。

実際、私も初日の12時に銀座本店にお邪魔してきたのですが、日本のお客様だけでなく海外からの観光客(訪問時には欧米の方がたくさん来店されていました。)も多く訪れ購入していたので、世界中から辻󠄀口博啓氏が伝えたい『日本』という素材の魅力、忘れてはいけない『琉球』文化、が広く注目されているのだな。と改めて感じ取ることができました。

ショコラセミナー インスタライブ

2023年11⽉21⽇(⽕)19:00より、辻󠄀⼝博啓氏のInstagramアカウント(@htsujiguchi)にて「琉球」のショコラセミナー インスタライブが開催されます。

今回の先行販売に間に合わず買えなかった。という方も、ショコラに込められたストーリーや味わいについての解説をぜひ楽しんで、その魅力にどっぷりとハマってくださいね。

なお、「琉球」は2024年1月15日(月)より「ル ショコラ ドゥ アッシュ」各店舗にて販売開始されますので、今回買えなかったという方は、ぜひそのタイミングで辻󠄀口氏の「琉球」に込めた思いを感じ取ってみてくださいね。