[佐藤ひと美のスイーツレポート303]今、ベルギーチョコがアツい!?2025年バレンタイン最新トレンド&おすすめ商品

〈ベルギーチョコレート〉人気の秘密

バレンタインデーの贈り物として、近年ますます人気が高まっているベルギーチョコレート。
なぜこれほどまでに人々を魅了するのでしょうか?

その魅力は、伝統的なチョコレート作りの技術と、カカオ豆へのこだわり、そして革新的なフレーバー開発にありますが、 今回は、その人気の秘密を歴史という観点から紐解いていきましょう。

チョコレート王国の歴史と伝統 〜 ベルギーチョコレートの誘惑 〜 

ー スペインから受け継がれた伝統と独自の発展 ー

チョコレートの伝来

16世紀、スペインによって中南米からヨーロッパへカカオが持ち込まれました。 当時スペイン領であったベルギーにも、チョコレートが伝来したと考えられています。

スペイン統治下のベルギー

16世紀から17世紀前半まで、ベルギー地方の大部分はスペインの領土でした。 その頃、スペインからベルギーにチョコレートが伝来しました。 当初は薬として扱われていましたが、19世紀になると嗜好品として人気が高まり、チョコレート専門店が誕生。1912年には、プラリネチョコレートがベルギーで開発され、世界中で愛されるチョコレート菓子となりました。

このように、スペイン統治下でチョコレートの製造技術や文化が育まれ、ベルギー独自の発展を遂げることとなります。

ベルギーチョコレートの独自性

ベルギーの伝統的なチョコレート作り技術、カカオ豆へのこだわり、革新的なフレーバー開発などは、スペインの影響を受けつつも独自に発展したものです。 チョコレート専門店やショコラティエの存在、チョコレート文化の発展など、ベルギーならではの魅力は、この時代に培われたと言えるでしょう。

長きにわたり培われてきた伝統的な技術は、世界的に見てもトップレベル。 カカオ豆の選定からチョコレートの製造工程まで、職人のこだわりが詰まっています。 特に、カカオバターのみを使用する製法は、ベルギーチョコレートならではのなめらかで口溶けの良い食感を生み出す秘訣です。

ベルギーチョコ隆盛の陰に歴史あり

ベルギーチョコレートの歴史は、19世紀にベルギー国王レオポルド二世がコンゴを植民地としたことに始まります。 カカオの木のプランテーションが一気に進められ、ベルギーチョコ産業が大きく開花しました。 現在でも年間で22万トンを生産し、国民一人当たりの消費量はドイツやスイスと並び世界上位を常にキープ。 ベルギー人はおよそ三日に一枚は板チョコを食べる計算になるそうで、平均的日本人の約4~5倍の消費量に当たるとのこと。 チョコレートがベルギー人の生活に深く根付いていることが分かります。

伝統と革新が生み出す多彩なフレーバー

ベルギーチョコレートの魅力は、伝統的な製法を守りながらも、常に新しいフレーバーに挑戦する革新性にもあります。 定番のプラリネやトリュフに加え、近年では抹茶や柚子などの和素材を取り入れたチョコレートも人気を集めています。 また、チョコレート専門店では、季節限定のフレーバーや、個性的なデザインのチョコレートも楽しめます。

2025年バレンタイン最新トレンド

2025年のバレンタインデーでは、カカオ豆の選定からチョコレートの製造までを一貫して行う製法で作られたチョコレート「 Bean to Bar(ビーントゥバー)」や、健康志向や環境問題への関心の高まりから、ヴィーガンやベジタリアンといったライフスタイルを選ぶ人が増えヴィーガンチョコレートといった、より高品質で健康的なチョコレートが注目されています。 また、環境に配慮したサステナブルなチョコレートも人気を集めそうです。

「Bean to Bar(ビーントゥバー)」:カカオ豆の選定から製造までを一貫して行うことで、カカオ本来の風味や個性を最大限に引き出したチョコレート。

・作り手のこだわりやストーリーを感じられるのも魅力。

・産地や品種による味わいの違いを楽しめるのもポイント。

「ヴィーガンチョコレート」:動物性原料を一切使用しないチョコレート。

・健康志向や環境問題への関心の高まりから注目度が上昇。

・乳製品不使用でも、なめらかでコクのあるチョコレートを楽しめる。

・アレルギーを持つ人でも安心して食べられるのも嬉しい。

「サステナブルなチョコレート」:環境や社会に配慮したカカオ豆の生産・流通を行うチョコレート。

・カカオ生産者の労働環境改善や児童労働の撲滅など、倫理的な消費を意識したチョコレートを選ぶ人が増加。

・フェアトレードやオーガニック認証を受けたチョコレートを選ぶのも良いでしょう。

これらのトレンドは、チョコレートを楽しむだけでなく、その背景にあるストーリーや社会的な意義にも目を向ける、という新しいチョコレートの楽しみ方を提案しています。

今年のバレンタインは、ぜひこれらのトレンドを意識して、チョコレートを選んでみてはいかがでしょうか。

2025年バレンタインにおすすめのベルギーチョコレートブランド

「PIERRE MARCOLIN(ピエール マルコリーニ)」

カカオの焙煎からすべて自社で手掛ける”Bean to Home®”を取り入れたベルギーを代表するベルギー王室御用達のチョコレートブランド「PIERRE MARCOLIN(ピエール マルコリーニ)」。

カカオ豆の選定から焙煎、精錬までを一貫して行う、ビーントゥバーの先駆者。
独創的なフレーバーと芸術的なチョコレートで、チョコレートの新たな魅力を発見させてくれます。

30周年 アニバーサリーイヤーを迎える2025年のバレンタインには、『Surprise Surprise』をテーマとに、約20種にものぼる新作フレーバーの発表、幅広いラインナップ、ブランド30周年を記念した特別なアーカイブコレクションを展開。

Surprise 1 ”ハート”の形が期間限定でアシンメトリーにリニューアル!

Surprise 2 ダブルテクスチャーの“クレアシオン シリーズ”から新フレーバーが登場!

Surprise 3 ブランドの歴史が詰まった“ブランド30周年記念アソート”が登場!

Surprise 4 原材料へのこだわり

Surprise 5 幅広いラインナップが登場!

5つの“Surprise”、中でもアイコンである「クール シリーズ」のハートがリニューアルした背景には、ファンの方が指先でハートを作るのを見て、愛の形とは…を改めて考えるきっかけになったのだとか。

家族、友情など様々な愛のカタチ、不完全さや多様性などの思いを込め表現したという、アシンメトリーのハートに注目してみてください。

「Madame Delluc (マダムドリュック)」

美しいパッケージと繊細な味わいのチョコレートで、女性に人気が高い「Madame Delluc (マダムドリュック)」。
創業者「Mary Delluc(マリー ドリュック)」が、1919年にベルギー・ブリュッセルではじめたショコラトリー「Mary(マリー)」は、女性が手がけた唯一の王室御用達ブランドとして、現在もその歴史と伝統を守り続けています。

卓越した品質と革新的なレシピ、情熱と伝統を受け継ぎ場がら高品質なチョコレートを提供しており、今もなお世界中のチョコレート愛好家を魅了するだけでなく、「死ぬまでに行きたい1000の場所」や「世界で幸せになれる場所15」にも選出されるなど、世界的に評価されています。

伝統的な製法を守りつつも、常に新しいフレーバーやデザインに挑戦。

2025年は、天使の羽を纏い飛びきりの時間を華やかに演出する特別なボックスで展開。

フランス語で「愛の翼」を意味する『Les ailes de l’amour(レゼル ド ラムール)』をテーマに、天使たちが愛を注いでくれる中世ヨーロッパの絵画のような、レトロかわいい「Mon ange(モンエンジェ)」シリーズのデザインが登場しています。

「Laurent Gerbaud(ローランジェルボー)」

ベルギーのショコラティエ、ローラン・ジェルボー氏が手がける、ベルギー王室御用達の8大ショコラティエに並ぶ人気を誇るチョコレートブランド「Laurent Gerbaud(ローランジェルボー)」。

「ローランジェルボー」のチョコレートは、砂糖や添加物を極力使用しません。 それは、素材本来の味に絶対的な自信を持っているからこそ。 カカオ豆、ナッツ、フルーツ… それぞれの素材が持つ個性的な風味を、職人の技で最大限に引き出す。 甘さ控えめながらも、奥深く、豊かな味わいが口の中に広がるのは、ローランジェルボーならでは。

また、世界中を旅したローラン・ジェルボー氏。 その経験から生まれた独創的なフレーバーは、東洋と西洋の文化が融合した、他では味わえないものばかり。 一口食べれば、新しい世界が広がるような、驚きと感動に満ちた体験が待っています。

中でもプラリネは、甘味、苦味、ナッツ、チョコレートのバランスが絶妙で、一度食べたらやみつきになる逸品!

数々の栄誉に輝くローランジェルボー。 2021年には、権威あるグルメガイド「Gault & Millau(ゴ・エ・ミヨ)」でベストオブザイヤーショコラティエを受賞。 その実力は、世界中で認められています。

「美味しい」だけでは語り尽くせない、感動と興奮に満ちたチョコレート体験を、ぜひ体感してみてくださいね。

「Darcis(ダルシー)」

ベルギーチョコレート大使の称号を持つ、ジャン=フィリップ・ダルシー氏が手がける「Darcis(ダルシー)」は、チョコレートの芸術性を追求するブランドです。

1996年、弱冠25歳で自身の会社を設立したダルシー氏。 チョコレートのみならず、パティスリーやマカロンの分野でも才能を発揮し、ベルギー国内でその名を馳せることとなります。

2001年には、プロスペール・モンタニェ・コンペティションで優勝。 世界最大のチョコレートメーカーであるバリー・カレボーグループより、【終身ベルギーチョコレート大使】の称号を授与。 さらに2004年には、世界最高峰の洋菓子職人協会「ルレ・デセール」の会員に選出。 名実ともに、ベルギーを代表するショコラティエとしての地位を確立しました。

~「Bean to Bar」で実現する美味しく安心なチョコレートを届けたい~ 

「Bean to Bar」 それは、カカオ豆の選定から焙煎、成形まで、すべての工程を自社で行うことを意味します。 ダルシー氏は、カカオ豆の品質に徹底的にこだわり、最高のチョコレートを作り出すために情熱を注ぎます。

チョコレートは単なる食品ではなく、芸術作品である。 ダルシー氏のチョコレートは、味だけでなく、香り、食感、そして美しさにもこだわって作られています。 口に入れた瞬間に広がるカカオの香りと、とろけるような滑らかな舌触り。 それは、五感すべてを刺激する、感動的な体験です。

2025年の新作には、ダルシー氏が愛する日本への想いを込めた、特別なチョコレートが誕生しました。

ダルシージャパンスペシャル 7個入

和を感じさせるユニークな6種のプラリネ&ガナッシュと、Darcisのロゴが印字されたアーモンドジャンドゥー ジャ「ダルシー」の組み合わせ。 日本限定の特別な味わいを、ぜひお楽しみください。

外観の着色を省き、手作業で模様を入れた日本限定仕様の「ガナッシュ セレクション 6個入」では、カカオ本来の風味を最大限に引き出した、こだわりのガナッシュをお楽しみいただけます。

「Yasushi SASAKI(ヤスシ ササキ)」

 ベルギーの首都ブリュッセルを拠点に活躍する、佐々木靖氏が手がけるチョコレートブランド「Yasushi SASAKI(ヤスシ ササキ)」。

ベルギーで唯一の日本人オーナーショコラティエ  |  ベルギーで認められた、日本人ショコラティエの才能。

佐々木氏は、ベルギーに500以上あるチョコレート店の中で、唯一の日本人オーナーパティシエです。 日本の職人気質とベルギーの伝統製法を融合させた、香りを活かしたチョコレート製法は「香りの魔術師」とも呼ばれています。

2024年には、ミシュランと並ぶ権威を持つグルメガイドブック「Gault & Millau(ゴ・エ・ミヨ)」Belux版で、日本人初の最優秀ショコラティエに選ばれるという快挙を達成。

その実力は、ベルギー国内だけでなく、世界中で認められています。

「いつかは日本市場に本格的に挑戦したい」

佐々木氏は、2007年にブリュッセルで店舗を開業して以来、長年「いつかは日本市場に本格的に挑戦したい」という想いを抱いてきたと言います。

「日本の皆さまに直接、私のチョコレートをお届けできる機会を得たことを大変嬉しく思います。心を込めて接客いたします。」そう語る佐々木氏。

2025年、ついに「Yasushi SASAKI」が日本へ本格進出。 

バレンタイン商戦に合わせ、全国の主要百貨店およびオンラインショップで販売を開始。

The Elegant 6B(エレガント6B) 3,348円

今回、高知県産ユズ果汁を贅沢に使用したガナッシュ「ユズ」が気になっていたので「The Elegant 6B(エレガント6B)」をいただきましたが、イタリア産ヘーゼルナッツとさとうきびのカソナードを混ぜ込んだプラリネ「ノワゼット」や、青リンゴピューレにアップルブランデーのカルバドスを加えたガナッシュ「ポム カルバドス」の、青リンゴの爽やかな風味とカルバドスの上品な香りは繊細で格別でした。

ぜひこの機会に、佐々木氏のチョコレートに触れてみてはいかがでしょうか。

各ブランドのチョコレートは、百貨店や専門店、オンラインショップなどで購入できます。最新情報は、各ブランドの公式サイトやSNSで確認してくださいね。 

  

なぜフランスではなく、ベルギーのショコラを選ぶのか? – 知られざるベルギーチョコの魅力 –

チョコレート好きなら誰もが知る、フランスチョコレート。 その洗練された美しさ、繊細な技術、そして何より芳醇な味わいは、私たちを魅了してやみません。

しかし、ちょっと待ってください。 チョコレートの本場はフランスだけではありません。

実は、知る人ぞ知るチョコレート王国が、フランスの隣国にあることをご存知でしょうか?

そう、ベルギーです。

「ベルギーチョコレート?フランスの方が有名じゃない?」

確かに、フランスチョコレートは華やかで洗練されたイメージがあります。 しかし、ベルギーチョコレートには、フランスとは異なる独自の魅力があるのです。

王室御用達 – 伝統と格式の証

ベルギーチョコレートの歴史は、17世紀にまで遡ります。 王侯貴族に愛され、磨き上げられてきたその技術は、まさに伝統の結晶。ベルギー王室御用達の称号は、その品質を保証する、揺るぎない信頼の証なのです。

ベルギーチョコレートの独自性とチョコレートへの情熱 – カカオへの愛 –

ベルギーのショコラティエたちは、カカオ豆の選定から焙煎、成形まで、すべての工程に情熱を注ぎます。 カカオ豆の種類や産地、焙煎度合いによって、チョコレートの風味は大きく変化します。

彼らは、その繊細な違いを見抜き、最高のチョコレートを作り出すために、一切の妥協を許しません。

プラリネの発祥 – ベルギーが生んだ至福のひと粒

プラリネとは、チョコレートの中に様々なフィリングを詰めた、チョコレート菓子のこと。 実はこのプラリネ、ベルギー発祥なのです。

なめらかなチョコレートと、口の中でとろけるようなフィリングの組み合わせは、まさに至福のひと粒。 ベルギーのショコラティエたちは、このプラリネに創意工夫を凝らし、様々なフレーバーを生み出しています。

まとめ

フランスチョコレートに比べると、ベルギーチョコレートは、日本ではまだ馴染みが薄いかもしれません。

しかし、それは知る人ぞ知る、隠れた名店がたくさんあるということ。

ベルギーチョコレートは、カカオへのこだわり、伝統と革新、多様なラインナップ、濃厚な味わい、滑らかな食感など、多くの魅力があります。

フランスのショコラも素晴らしいですが、上記のような点から、ベルギーのショコラブランドを選びたくなるのではないでしょうか。

チョコレートの好みは人それぞれです。色々なブランドのチョコレートを試して、自分の好みのチョコレートを見つけるのが一番ですね。

ぜひあなたも、ベルギーチョコレートの世界に足を踏み入れて、その奥深さに触れてみてください。