
古くから日本の食文化に根付いてきた米菓。その素朴で優しい味わいは、老若男女を問わず、私たち日本人のDNAに深く刻まれています。しかし、近年、その市場は成熟期を迎え、新たな刺激を求める声も少なくありません。伝統を守りながらも、時代のニーズに合わせて進化していくこと。
それは、米菓業界全体の課題と言えるでしょう。
今、改めて見つめ直す『米菓』の存在価値
お茶請けとして、おやつとして、あるいはちょっとした手土産として。
私たちの日常にそっと寄り添ってきた『米菓』は、単なる「お菓子」という枠を超えた、特別な存在です。
米という素材が持つ奥ゆかしい甘みと、それぞれの土地で育まれた多様な風味。そして、何よりもその「軽い食感」は、私たちの心をふっと軽くしてくれる力を持っているのではないでしょうか。
近年では、健康志向の高まりから、素材本来の味を生かしたシンプルな米菓や、無添加・オーガニックな商品への注目も集まっています。また、地方の特産品を使ったご当地米菓は、その土地の文化やストーリーを伝える役割を担い、観光客のお土産としても人気を博しています。
しかし一方で、画一的な味や形状の商品が多いのも現状です。
「昔ながらのおいしさ」は大切にしつつも、新しい驚きや感動を提供する商品が求められているのではないでしょうか。
富山から全国へ、白えびの魅力を発信する【SHIRO SASARAYA】

そんな米菓市場において、独自の存在感を放っているのが【SHIRO SASARAYA】(シロ ササラヤ)です。

富山県に本社を置く日の出屋製菓産業株式会社が展開するこのブランドは、富山湾の宝石と称される「白えび」の豊かな風味を活かしたせんべいで広く知られています。
創業から長い年月をかけて培ってきた米菓製造の技術と、地元富山の豊かな食材への愛情が、【SHIRO SASARAYA】の製品一つひとつに息づいています。
【深掘り】「富山県産米100%」に込めた、本物の味への矜持

【SHIRO SASARAYA】の米菓づくりにおいて、決して譲れないのが原料へのこだわりです。新商品『あんとろべい』においても、その精神は脈々と受け継がれています。社長の川井洋平氏は、会見で「富山は自然豊かなお米作りの最高の土地」と語り、地元産の米を100%使用することの重要性を強調しました。
一般的な米菓メーカーでも国産米を使用するケースは多いものの、特定の産地、ましてや品種を限定して100%使用する例は稀だと言います。
日の出屋製菓産業は、地元富山の農業を守り、その魅力を発信したいという強い思いから、あえてこの道を選びました。それは、口にした瞬間に広がるお米本来の風味と、作り手の真摯な姿勢を お客様に感じてほしいという、熱いメッセージが込められています。
白えびせんべいは、その代表的な商品であり、口にした瞬間に広がる上品な香りと、軽いのにサクサクとした食感が魅力。お土産や贈答品としても高い人気を誇り、富山を代表する味として、全国の人々に親しまれています。
【SHIRO SASARAYA】のラインナップは、白えびせんべいだけではありません。

極薄ひとくちサイズのしろえびせんべいに選び抜かれたこだわりの洋素材・白素材を合わせるといった豊富な味のバリエーションがあり、 例えば、香り高い白トリュフと濃厚チーズを使ったせんべいや、磯の香り漂うほたるいかの旨味を凝縮したせんべいなど、柚子の酸味と苦味を活かした大人の多様な商品を展開しています。

これらの商品は、素材本来の味を最大限に引き出すために、丁寧に製造されています。
米菓業界初の融合!dry × rawが生み出す革新『あんとろべい』~白えびせんべいととろりあんこのマリアージュが拓く、米菓の未来~
そして今、【SHIRO SASARAYA】が、まさに革新的と呼ぶにふさわしい新商品を世に送り出します。それが、白えびせんべいととろりあんこの新重奏『あんとろべい』です。

『あんとろべい』の最大の特徴と言えるのが、「dry(乾)」である米菓と「raw(生)」であるあんこを組み合わせるという、米菓業界では前例のない試みです。川井社長はこれを「相容れない素材の融合」と表現し、その革新性を強調しました。
パリッとした食感が命であるおせんべいと、水分を多く含むあんこ。

通常であれば、この二つを組み合わせることは、おせんべいの食感を損なうためタブーとされてきました。しかし、【SHIRO SASARAYA】の開発チームは、長年の経験と技術を結集し、この不可能を可能にしました。その鍵となったのが、水分移行を防ぐために挟まれたホワイトチョコレートの存在です。このチョコレートが、それぞれの素材の良さを保ちながら、口の中で絶妙なハーモニーを生み出す立役者となっています。

【開発秘話】二年の歳月をかけた、情熱と試行錯誤の結晶
この革新的な米菓「あんとろべい」が完成するまでには、実に二年もの歳月が費やされたのだとか。
開発担当者は、その苦労の一端を語りました。『ーーー特に困難を極めたのは、水分と旨味、そして甘みのバランスをいかに両立させるかという点でした。水分を抑えればあんこの風味が損なわれ、甘みを足せば全体のバランスが崩れる。幾度もの試作と分析を繰り返し、最終的に専用のホワイトチョコレートを開発するに至りました。
また、せんべい自体も「あんとろべい」のために、白えびの配合量、サイズ、厚さ、そして味付けに至るまで、徹底的に見直されました。従来の主力商品である白えびせんべいとは異なる、あんことの相性を追求した特別なせんべいが生まれたのです。ーーー』

川井社長は、この開発期間を振り返り、「もし無理をすれば1年半前にも出せたかもしれないが、妥協したくなかった」と語りました。そこには、 お客様に最高の味と驚きを提供したいという、作り手の強い情熱が感じられます。

富山県産米100% の風味豊かなせんべいは、サクサクとした軽快な食感。その繊細な塩味が、とろけるような舌触りのあんこの優しい甘さと、信じられないほど見事に調和します。口にした瞬間、誰もが「え?」と驚き、そして次の瞬間には、その絶妙なバランスに魅了されるはず。
これは、単なる「甘じょっぱい」という表現では到底語り尽くせない、奥深い味のシンフォニー。それぞれの素材が持つ可能性を最大限に引き出しながら、これまでの米菓には決して存在しなかった、革命的な食体験を提供してくれるでしょう。

白えびの繊細な塩味と、なめらかで優しい甘さのあんこが絶妙に絡み合い、後引くおいしさ。それぞれの素材の良さを引き立て合いながら、これまでの米菓にはない、新しいおいしさを提供します。
『あんとろべい』が切り拓く、これからの米菓

『あんとろべい』の登場は、米菓の歴史におけるターニングポイントとなるかもしれません。
伝統ある米菓の世界に新たな風を吹き込み、次世代へとその魅力を繋いでいくための、重要な一歩となるでしょう。
一つは、「和」の素材同士の組み合わせでありながら、どこか新しく、モダンな印象を与える点です。
従来の米菓のイメージにとらわれず、自由な発想で素材を組み合わせることで、これまで米菓に馴染みのなかった若い世代や、新しいもの好きの層にもアピールできるのではないでしょうか。
二つ目は、「食感」のコントラストが生み出す、記憶に残る体験。
サクサクとしたせんべいと、とろりとしたあんこ。この異なる食感が同時に口の中で広がることで、単調になりがちな米菓の印象を鮮やかに塗り替えます。
そして何よりも、『あんとろべい』は、「米菓はもっと面白くなれる」というメッセージを私たちに伝えてくれます。
伝統的な製法や素材を大切にしながらも、新しい発想を取り入れることで、米菓は多くの可能性を秘めている。そう感じさせてくれる、希望に満ちた商品です。
また、「dry × raw」という斬新な発想は、従来の米菓の概念を根底から覆し、新たな可能性を示唆しています。
伝統的な素材である米とあんこを使いながらも、全く新しいアプローチでお客様に驚きと感動を与える。これこそ、【SHIRO SASARAYA】が追求する「本物にこだわった革新的米菓」の真髄と言えるでしょう。
5月1日。それは、単なる新しい米菓の発売日ではありません。
【SHIRO SASARAYA】が長年培ってきた技術と、新たな挑戦への情熱が結実する日。
米菓の歴史に新たな1ページが加わる、記念すべき日となるでしょう。ぜひ、この新しい味覚体験を通して、米菓の未来を感じてみてください。
川井社長は、発表会で国内市場だけでなく、海外への展開も視野に入れ、日本の米菓文化を世界に広めたいという目標も示唆しました。『ーーーまずは、アトレ恵比寿や東京駅グランスタといった情報発信力の高い場所での展開を皮切りに、「白ささらや」ブランド全体の価値や認識を高めていく計画です。「おせんべいは日本の伝統の米食文化の原点。それを若い世代に伝えたい。ーーー』という川井社長の言葉には、米菓への深い愛情と、未来への強い想いが込められています。『あんとろべい』が切り拓く、米菓の新たな地平に、今後も注目が集まります。

SHIRO SASARAYAオンラインショップ、そしてアトレ恵比寿・東京駅グランスタのポップアップストアで販売がスタート!手土産にはもちろん、自分へのご褒美にもぴったり。
米菓の概念を覆す、革新的な『あんとろべい』。ぜひこの機会に、新しいおいしさとの出会いをお楽しみくださいね。