
朝夕の風に秋の気配が深まる9月下旬。都内のラグジュアリーホテルでは、秋の味覚である栗や芋、果実をテーマにしたアフタヌーンティーが出揃い、早くも大きな盛り上がりを見せている。
しかし、今年のトレンドは単に「秋の素材を並べる」だけにとどまらない。各ホテルがしのぎを削る中で見えてきたのは、自館の強みを明確に打ち出したプレゼンテーションの進化だ。「絶対的シグネチャーの贅沢な再構築」「クラフトアロマと緻密な造形美」「イタリアン・ガストロノミーの意欲的な融合」——。
業界関係者やスイーツファンに向けて、独自のアプローチで秋の市場を牽引する都内ラグジュアリーホテル3館(ホテルニューオータニ・コンラッド東京・グランド ハイアット 東京)のメニュー構成から、秋のアフタヌーンティーにおける新たな価値基準を解き明かす。
1. ホテルニューオータニ(東京)

『スーパーアフタヌーンティー~マロン~』
強み:絶対的シグネチャーの結集と「3者三様のモンブラン比較」
1964年の開業以来、日本のホテル文化を牽引し続ける東京・紀尾井町の「ホテルニューオータニ(東京)」。

そのザ・メイン17階に位置するビュッフェ&バー「VIEW & DINING THE SKY」にて、2026年9月1日(火)から11月30日(月)までの平日限定で開催されているのが『スーパーアフタヌーンティー~マロン~』。

最大の特徴は、ホテルスイーツ界の頂点に君臨する「パティスリーSATSUKI」のスーパーシリーズと、世界的な巨匠「ピエール・エルメ・パリ」の逸品、さらに館内レストランの最高峰セイボリーが一堂に集結している点にある。創業者・大谷米太郎の思いを受け継ぐ360度パノラマ展望の圧巻のロケーションで、秋の味覚である「栗」を主軸とした究極のティータイムが展開されている。
■ 3者三様の解釈が交差する「モンブラン比較」の構造美

本アフタヌーンティーの最大のハイライトは、素材・構造・香りのアプローチが全く異なる3つのモンブランを贅沢に食べ比べられる夢のプレート!
・『スーパーモンブラン』(パティスリーSATSUKI)

厳選された和栗本来のホクホクとした素材感を前面に押し出した一品。内部には「和三盆バニラもち」や軽やかなサクサク食感の焼きメレンゲ、ガナッシュモンテが緻密な層を形成。隠し味として伊豆諸島・青ヶ島産の「ひんぎゃの塩」を利かせることで、和栗の上品な甘みと旨味を劇的に引き立てる構造計算がなされている。
・『新モンブラン』(パティスリーSATSUKI)

渋皮栗とフレッシュな生クリームを、厳選和栗の濃厚ペーストで包み込んだ王道の王道。土台にまで栗を使用することで、どこからナイフを入れても濃密な「栗そのものの存在感」をダイレクトに堪能できる、満足感を追求した設計だ。
・『モンブラン アンフィニマン ヴァニーユ』(ピエール・エルメ・パリ)
フランス伝統菓子の技術とモダンな調香が光る逸品。マロンの深い甘みに対し、タヒチ産・メキシコ産・マダガスカル産という産地の異なる3種のバニラを独自ブレンド。ふわりと香るラム酒が全体を洗練された官能的なアロマでまとめ上げ、和栗ベースの2種とは一線を画す多層的な香りのレイヤーを構築している。

■ シグネチャースイーツ群と最高峰セイボリーの饗宴
モンブランにとどまらず、メニューにはホテルニューオータニが誇る「絶対に外せないシグネチャー」が整然と並ぶ。
【スイーツ(Patisserie SATSUKI)】
・スーパーモンブラン
・新モンブラン
・スーパーメロンショートケーキ(糖度14度以上のマスクメロンを使用)
・ナポレオンパイ(瑞々しい苺とバニラカスタード、サクサクのパイ生地)

【スイーツ(PIERRE HERMÉ PARIS)】
・モンブラン アンフィニマン ヴァニーユ
・イスパハン(高貴な薔薇の香りとライチ、フランボワーズの甘酸っぱさ)
・サラ(マロンの甘みにパッションフルーツの酸味と抹茶のほろ苦さが交差)
【セイボリー&焼き菓子】

・オシェトラ キャビアと蟹セロリーラブのレムラード
・ホタテのポアレ~赤い宝石飾り~(大粒ホタテにイクラを贅沢にトッピング)
・ターキーパストラミと豆乳クリームのオープンサンド
・マロンスコーン(ごろりとした栗のトッピングが贅沢な温かいスコーン。紅茶との相性も抜群)

■ 360°の絶景×「マカイバリ×ロンネフェルト」贅沢な11種のフリーフロー
会場となる「VIEW & DINING THE SKY」は、晴れた日には雄大な富士山や都心の街並みを一望できる圧倒的な絶景空間。

ティーセレクションでは、最初の一杯から自分の好みに合わせて自由にセレクトでき、お好きなだけお代わりを楽しめる贅沢なフリーフロー仕様となっている。ラインナップは、英国王室にも献上されたインド「マカイバリ茶園」のバイオダイナミック農法によるオーガニックティーシリーズと、ドイツの最高級紅茶ブランド「ロンネフェルト(Ronnefeldt)」のフレーバーティーを中心とした全11種類だ。

和栗やバニラ、ボタニカルな香りが交錯する極上スイーツに対し、マカイバリのオーガニックダージリンですっきりと引き締めたり、ロンネフェルトのマサラチャイやスイートベリーズで甘美なアロマのレイヤーを重ねたりと、「自分だけの最高のアロママリアージュ」を心ゆくまで探求できる至高の体験が提供されている。

ホテルニューオータニ(東京)ビュッフェ&バー「VIEW & DINING THE SKY」
【平日限定】スーパーアフタヌーンティー ※3日前の完全予約制
期間:<マロン>2026年9月1日(火)~11月30日(月)
提供時間:14:00~/14:30~ ※2時間制
価格:スーパーアフタヌーンティー~マロン~ 11,000円(税込・サ別)
https://www.newotani.co.jp/tokyo/restaurant/sky/super-afternoontea
2. コンラッド東京

『アート・オブ・オータム・アフタヌーンティー』
強み:アンティークアートの造形美と「アロマの層」を重ねる重厚な調香技術
東京湾と浜離宮恩賜庭園を望む圧巻のロケーションを誇る汐留のラグジュアリーホテル「コンラッド東京」。その28階バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」にて、2026年10月1日(木)から11月30日(月)まで開催されるのが『アート・オブ・オータム・アフタヌーンティー』。

最大の特徴は、アンティークジュエリー、カメオ、封蝋といった古典芸術の世界観からインスピレーションを得た繊細な造形美と、秋の果実や和素材、ボタニカルな香りを立体的に組み合わせた「緻密な調香技術(アロマ設計)」にある。美術館を巡るようなエレガントな高揚感とともに、一口ごとに表情を変える重厚なフレーバーの広がりを提示している。
■ 精緻な造形美と「アロマの重層構造」が織りなすスイーツワーク

甘みの強い芋や栗、秋の果実に対し、酸味や和香、香ばしさを重ねることで重たさを感じさせない洗練されたペストリーが並ぶ。
・『紫芋とメープルのムース』

ベルベットの質感を思わせる美しい紫芋ムースの内部に、コク深いメープル風味のクレームブリュレを包み込んだ一品。さつまいも本来の素朴で優しい甘味を引き立てつつ、トップにはカメオをモチーフにした繊細なチョコレート細工を施し、まるで額縁に飾られたアートピースのような可憐さを表現している。
・『洋梨のムース 木頭柚子とカシスのアクセント』

洋梨を丸ごと味わうかのような軽やかなムースの中に、徳島県産「木頭柚子」の果汁を効かせた洋梨ジュレと、心地よい酸味を持つカシスクリームを潜ませた構成。洋梨の芳醇なアロマに対し、柚子の爽快な和香とカシスの鮮烈な果実酸が輪郭を与え、後味をエレガントに引き締めている。
・『金木犀とシャインマスカットのゼリー』

秋の訪れを告げる金木犀の優美な香りを閉じ込めた透明感あふれるゼリーに、瑞々しいシャインマスカットを贅沢にインクルード。下層には渋みと深みを持つ赤ぶどうゼリーを重ね、秋の深まりをグラデーションで可視化させた一品だ。
・『赤ぶどうといちじくのマカロン』

フレッシュな赤ぶどう、いちじくとチェリーの甘酸っぱいジャム、そして爽やかなヨーグルトのバタークリームをサンド。マカロン生地の儚い儚い食感と、果肉のプチプチとしたテクスチャーが見事に調和している。
・『ほうじ茶とチョコレートのタルト』

ほうじ茶の芳醇な焙煎香をまとわせたビターチョコレートタルト。半生状態に絶妙な火入れを施すことでなめらかな口どけを実現し、鮮やかに色付けした洋梨が華やかな視覚的アクセントを添える。
・『モンブランコーン』

ワッフルコーンの中に搾りたてのモンブランペーストを詰め、栗の渋皮煮とクッキークランチを忍ばせた一品。なめらかなペーストと香ばしいコーンのサクサク感という食感の対比が心地よい。
■ フレンチの技法で甘美を引き締めるセイボリー
甘美なスイーツの余韻を引き立てるセイボリーには、フレンチの技法をベースにした繊細なメニューが並ぶ。滑らかな帆立のムースに香ばしいきのこをあわせたテリーヌや、スモークサーモタルタルに文旦と洋梨の爽やかな酸味を効かせたグラス仕立て、アルザスのシュークルートに着想を得たサルシッチャとザワークラウトのサンドイッチをラインナップ。さらにデラックスプラン限定で紫芋のクレープで包んだオマール海老とポートワインチーズのロールが加わり、甘味と酸味、塩味の完璧なコントラストを描き出している。
■ 開業以来の伝統スコーンと「ウベほうじ茶ラテ」のウェルカムドリンク

スコーンは開業以来変わらぬレシピで愛される外サク・中フワの「プレーン」に加え、秋限定の「えびすかぼちゃのスコーン」をご用意。クロテッドクリームといちじくジャムを添えることで、秋のコクを一層引き立てる。
また、ウェルカムドリンクにはフィリピン原産の紫山芋「ウベ」と、京都宇治「山政小山園」のほうじ茶を掛け合わせた『ウベほうじ茶ラテ』を提供。インパクトある鮮やかな紫色と、ほうじ茶の香ばしいアロマが融合したコンラッド東京らしい先進的なアプローチとなっている。クスミティー(KUSMI TEA)をはじめとする約20種類のドリンクセレクションとともに、芸術的な秋のひとときを楽しめる設計だ。

コンラッド東京 バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」
「アート・オブ・オータム・アフタヌーンティー」 ※事前予約制
期間:2026年10月1日(木)~11月30日(月)
提供時間:毎日 11:00~16:30 ※2時間制
価格: ・スタンダードアフタヌーンティー 平日 8,500円/土日祝 9,200円 ・コンラッド・ベア付きスタンダードアフタヌーンティー 10,500円 ・乾杯のシャンパーニュ付き デラックスアフタヌーンティー 13,500円 ・アート・オブ・オータム・ナイトティー(18:30~21:30) 11,500円〜( 全て税込・サ別)
https://conrad-tokyo.hiltonjapan.co.jp/plans/restaurants/afternoontea/twentyeight-autumn
3. グランド ハイアット 東京

『オータム アフタヌーンティー』 / 『ハロウィン アフタヌーンティー』
強み:伝統美の刷新。「パンドーロ」の提案と本格イタリアン・ガストロノミーの融合
東京・六本木ヒルズに位置し、国際色豊かなライフスタイルを提案し続ける「グランド ハイアット 東京」。その1階ロビーフロアに佇むイタリアン カフェ「フィオレンティーナ」にて、2026年9月1日(火)よりスタートしたのが、同店として初めて迎える秋のアフタヌーンティー。

最大の特徴は、英国調アフタヌーンティーの定番である「スコーン」を、イタリア伝統の黄金のブレッド「パンドーロ」へと置き換える大胆な新提案にある。灰塚陽輔料理長と泉水佑太ペストリー料理長のタッグにより、本格イタリア料理の技法と秋の味覚が見事にシンクロした体験が提示されている。
■ 旬の果実と和栗を立体的に表現するペストリーワーク

スイーツラインナップには、熊本県産和栗やシャインマスカット、洋梨、かぼちゃといった秋の素材が、モダンな感性で贅沢に構築されている。

・『モンテビアンコ ジャポネーゼ』
イタリア語で「白い山」を意味する伝統菓子を和のテイストで再解釈したスペシャリテ。熊本県産和栗のホクホクとした素材感と優しい甘みを前面に押し出した一品。
・『シャインマスカット ショートケーキ』
みずみずしい大粒のシャインマスカットを贅沢にサンド。口どけの良い生クリームとスポンジが葡萄のフレッシュな果汁を引き立てる。
・『洋梨とキャラメルのムース』
洋梨の芳醇なアロマと、ほんのりほろ苦いキャラメルムースが織りなす上品なレイヤード。
・【10月限定】『ハロウィン アフタヌーンティー』への華やかな変身

10月1日(木)〜10月31日(土)の期間は、味わいの精度はそのままに遊び心溢れるモンスターテイストへシフト。「モンスター パンプキンモンブラン シュークリーム」や「おばけ レアチーズケーキ」、「コーヒー&バニラ 目玉ムース」など、フォトジェニックで愛らしいデザインへ変貌を遂げる。
■ 伝統スコーンに代わる「パンドーロ」とイタリアン・セイボリー
本メニューの真骨頂は、アフタヌーンティーの様式をアップデートするブレッド&セイボリー構成である。

伝統のスコーンに代わり提供されるのは、ヴェローナ発祥の伝統ブレッド『パンドーロ(プレーン/マロン)』。卵とバターのコクが広がるふんわりとした生地に角切り栗を合わせたマロンパンドーロは、マスカルポーネチーズや洋梨ジャムとの相性も抜群!
セイボリーは灰塚料理長の手により小さなイタリア料理のコース仕立てに昇華。トリュフを添えたきのこのフリッタータや栗のアランチーニ(ライスコロッケ)、イチジクとゴルゴンゾーラ生ハムのクロスティーニ、秋ナスのカポナータなど、イタリアンならではの素材使いとコクが甘美なスイーツと見事な対比を描く。

グランド ハイアット 東京 1階 イタリアン カフェ「フィオレンティーナ」
「オータム アフタヌーンティー」 / 「ハロウィン アフタヌーンティー」 ※要予約
期間: ・オータム アフタヌーンティー:2026年9月1日(火)~9月30日(水)、11月1日(日)~11月30日(月)
・ハロウィン アフタヌーンティー:2026年10月1日(木)~10月31日(土)
提供時間:15:00~17:00 ※2時間制
価格:6,600円 / スパークリングワイン1杯付 8,580円(税込・サ別15%)
https://www.tokyo.grand.hyatt.co.jp/restaurants/recommended/fiorentina/afternoon-tea/