年明け、ガレット・デ・ロワが続々と届く
「ガレット・デ・ロワが届くから食べに来て」
サンファームの吉田聡さんからメッセージが届きました。
クラフトりんごをはじめ、サクランボやベリーなどの生産者、サンファームの吉田さんは、ガレット・デ・ロワのファンとしても知られています。毎年、年末から年始にかけては、各地のパティスリーやブーランジェリーのガレット・デ・ロワを注文し、取り寄せて楽しんでいるのです。
1月の前半は、毎週のようにサンファームの事務所に伺い、いろんな店舗のガレット・デ・ロワを試食させていただくことができました。
主要都市から遠く離れた地方の盛岡市ですが、物流が便利になった今、さまざまなお店のガレット・デ・ロワをお取り寄せして楽しむことができるのです。なんて便利な世の中でしょう。
みんなで食べて楽しい。ガレット・デ・ロワ。
1月6日のエピファニーの日。フランスでは、ガレット・デ・ロワを囲み、切り分けてみんなで食べるというのが習わしになっています。ガレット・デ・ロワの中には一つだけフェーブが入っており、あたった人は、幸運の持ち主!
王様の冠を被り、その日一日みんなに祝福されます。ガレット・デ・ロワ会は、とても盛り上がります。
年明けの行事として、日本でも定着しつつあり、ガレット・デ・ロワを作る店もたくさん増えました。店によってレイエ(表面に入れた模様)も異なり、中に入っているフェーブもさまざま。中には、オリジナルのフェーブを作る店もあります。
今回、サンファームの吉田さんから分けていただいたこともあり、たくさんのガレット・デ・ロワを食べ比べることができたのですが、店によって味や食感が全然違うのだなぁと、とても勉強になりました。
サンファームの事務所でガレット・デ・ロワ会
サンファームの事務所でガレット・デ・ロワ会が開かれました。
この日は、メゾンジブレーの「ガレット・デ・ロワ グラッセ」。
サンファームの吉田さんがガレット・デ・ロワを好きになったきっかけは、浦和のパティスリー「アカシエ」のガレット・デ・ロワを食べたのがきっかけだったそうです。
アカシエではサンファームのリンゴやベリーを使っているので、吉田さんもよくお店に足を運んでいるのですが、ちょうどガレット・デ・ロワを焼いているタイミングに伺ったことがあったのだとか。
「これから盛岡に帰るという時。『吉田さん、もうちょっと待てる? あと5分、いや10分だけ待って』と興野シェフに言われて。焼き具合を入念にチェックしながらガレット・デ・ロワを焼く姿をみて、すごいなと思った。出来立てを盛岡に持って帰ることができて、食べたらそれがもう、すごく美味しかったんだよ!」
それから毎年、吉田さんはアカシエのガレット・デ・ロワを取り寄せています。
1シーズンで何台のガレット・デ・ロワを食べているのでしょう。 フェーブのコレクションは120以上!
盛岡市のパン屋「porte de〜」のガレット・デ・ロワ
全国的に定着しつつあるガレット・デ・ロワですが、岩手県内で販売している店はまだそれほど多くありません。
盛岡市の「ポルド・ドゥ〜」は、2012年のお店のオープンからガレット・デ・ロワを作っています。こちらは、市内でも人気のパン屋さんで、地元の食材を使い、丁寧なパン作りをしています。
オーナーシェフの熊谷さんは「ブーランジェリー ラ・テール」で修業したこともある方で、経験に裏付けされた確かな技術で、パン作りをしています。店は、一見するとパン屋さんだと気づかずに、通り過ぎてしまいそうな外観ですが、ひっきりなしにお客さんが訪れる人気店です。
「ポルト・ドゥ〜」の熊谷シェフが、2012年にガレット・デ・ロワを始めた頃は、まだ盛岡市内のお客さんは、ガレット・デ・ロワを知っている人は少なかったそうです。
「ひとり暮らしのお客さまも多いことから、ホールだけでなく4分の1サイズのカットも販売しています。本当はそうやって売るものじゃないけどね。まず、食べてみなければ美味しさもわかってもらえないから。シンプルな焼き菓子だけど、だからこそ誤魔化しが効かない。材料はできるだけ質の良いものを使っています」
サンファームの吉田さんは、ポルト・ドゥ〜のガレット・デ・ロワを2台買っていました。取り寄せでも美味しいですが、できれば出来立てを食べたいものです。
岩手県内でもガレット・デ・ロワを作る店が増えると良いなぁ〜。来年のお楽しみです。