※安孫子宏輔さんのCandy Boy卒業に伴い、“安孫子宏輔(Candy Boy)の「あびこ菓子」”を再編集して公開しております。
連載第2回目は、ハーゲンダッツの新商品「 ゴールデンベリーのレアチーズケーキ」 と2019年下半期の人気商品の5種類をレビュー。エッセイスタイルでお届けします!
第2回 安孫子さんとハーゲンダッツ
①ミニカップ『ゴールデンベリーのレアチーズケーキ』
まずはお礼を言いたい。
ありがとう、ゴールデンベリー。レアチーズケーキと出会ってくれて、僕の好きなレアチーズケーキをここまで美味しくしてくれて。
濃厚かつしつこくない甘さのレアチーズケーキアイスは単体でも十分に美味しい。しかしながら程よく溶けて黄金色に輝きだしたゴールデンベリーソースを絡めて食べると、その上品な甘みとキレの良い酸味がレアチーズの味わいをさらなる高みへと連れて行ってくれる。
栄養価が高くスーパーフードとしても注目されるゴールデンベリー。食べ終えた後、僕は主な原産地である南米方面に深々とお辞儀をした。
種類別:アイスクリーム 成分:無脂乳固形分 7.5% 、乳脂肪分 11.0%、卵脂肪分 1.3%、ゴールデンベリー果汁10% 原材料名:クリーム(生乳(北海道))、脱脂濃縮乳、ゴールデンベリーソース、砂糖、クリームチーズ、卵黄、粉あめ/安定剤(ペクチン)、(一部に乳成分・卵を含む) 内容量:99ml 価格295円(希望小売価格/税抜き)
ゴールデンベリーとは南米原産の食用ホオズキのこと。別名インカベリー。 糖度は12~15度と高めで 上品な甘さ 。独特の香りと柑橘類のようなさわやかな甘酸っぱさが特長。
②クリスピーサンド『マスカルポーネ&いちじく ~ラム酒仕立て~』
「あれ?僕は今レストランで食後のドルチェを楽しんでいたのだっけ?」
一口食べるとそんな錯覚に囚われた。
チョコレートコーティングのパリパリ感とクリスピーのサクサク感が噛むたびに心地良い。マスカルポーネアイスの爽やかでコクのある甘み、イチジクソースのほんのりとした酸味とねっとりした果実の甘み、体温で溶け出すホワイトチョコの濃厚な甘み、ほのかに抜けるラムの香り、全てが丁度良いバランスで混ざり合う。
一緒にワインを飲みたくなり、僕は手を挙げた。自宅の部屋で一人、僕は手を挙げた。
③華もち『ずんだ』
日本よ、世界よ、これがZUNDAだ!
その美味しさが東北人として誇らしくなり、思わず立ち上がり心の中で叫んでしまった。
仙台名物のずんだ餅が見事にアイスクリームに昇華されている。
アイス×お餅の組み合わせがそもそも好きな僕である。そこに色鮮やかなずんだあんとずんだソースがたっぷりと入っているなんてもうお手上げである。もちの食感、枝豆の香り、この美味しさをぜひ沢山の人に楽しんで頂きたい。東北人としてそう思う一品だった。
④ミニカップ『苺とブラウニーのパフェ』
嫌いなわけないじゃないか。
そう呟いた僕の視線の先には恋人……ではなくアイスのカップ。いやもう恋人と言っても良いかもしれない。好きだ。苺とブラウニーのパフェなんて美味しいに決まっている。約束された勝利の組み合わせだ。
そう予想しつつ口に運べば、果実味あふれる苺のソースと濃厚なバニラアイス、そして一際存在感を放つブラウニー。予想通り、予想を超えた大勝利である。
もうパフェなんていらない。これがあれば。
⑤ Spécialité『ノワゼットショコラ』
“スペシャリテ” 。それはお店を代表する料理が冠する特別な名前。年に一度だけ発売されるハーゲンダッツのスペシャリテ。
「シェフを呼んでくれたまえ」
一口食べた僕はいないはずのウェイターにそう告げた。とろけるキャラメルソース、どこまでも濃く深いヘーゼルナッツの味わい、ほんのりとオレンジの香り付けされたベルギーチョコレートアイス、そして二つのアイスを隔てるのは焼きたてと錯覚するほどサクサクで香ばしいフィアンティーヌ。
なるほど、たしかにスペシャリテだ。
僕はいないはずのシェフにお礼と称賛の拍手を贈った。