【インタビュー】『お母さんおやつ』著者・トミタセツ子さんに聞く「手作りのお菓子が、何かを思い出すきっかけになれば」

「食の学校」所属。「KOO’S KITCHEN」主宰。日本の食生活を考え、家庭で簡単に作ることができるお菓子や料理などを日々研究し発信しているトミタセツ子さん。このたび、子どものころにお母さんが作ってくれた素朴なおやつのレシピ集『お母さんおやつ』を出版されました。ページをめくると「蒸しパン」「バナナケーキ」「大学いも」「白玉だんご」「牛乳かん」など、記憶の中に大切に息づいている「お母さんおやつ」がバリエーション豊かに再現されています。手作りの楽しさや喜び、安心感を伝えるトミタさんに、ご自身のおやつの思い出や本書の魅力について伺いました。


Profile トミタセツ子

香川栄養専門学校製菓課卒業。洋菓子店やフランス料理店でパティシエとして修行。
手の込んだお菓子から素朴なおやつまで、レパートリーは幅広い。
現在は「食の学校」に所属し、明日の日本の食を考える活動を。
東京・吉祥寺で「KOO’S KITCHEN」を主宰。『クッキーの本』(地球丸)ほか著書多数。

https://ameblo.jp/kooskitchen


――トミタさんがお菓子作りをされるようになったきっかけを教えてください。

トミタ「小学5年生の時に、書店でフランス人が作成したお菓子の本を見つけて、食べたいというより、作りたいと思ったのがきっかけです」

――今回発売された「お母さんおやつ」では、子どものころお母さんが作ってくれた、食べるとホッとする素朴なおやつのレシピの数々が紹介されていますが、この本を出したきっかけ、本書の魅力について教えてください。

トミタ「どなたにも、懐かしくて、あれ食べたいなという味があるはずで、それを再現できたらと考えてつくった本です。何でもそうですが、手作りは作る側も受け取る側も、楽しく、優しく、安心できる気がします。

手作りのお菓子から何かを思い出すきっかけになればと思います」

――トミタさんにとって思い出深い「お母さんおやつ」は、どんなおやつでしょうか。また、そのエピソードなども教えてください。

トミタ「母が初めてアルミの鍋で作ったシュークリームが思い出のお菓子です。

実は失敗したのです。生地を混ぜる時に。

それもいい思い出で、なぜ失敗したか、今ならわかるのが面白いですね」

――レパートリーが幅広く、毎日ブログを更新されるなど、食に対して楽しく取り組まれているトミタさん。トミタさんにとって、スイーツとはどのようなものですか?

トミタ「笑顔です」

――トミタさんの最近の活動について、また興味を持たれていることについて教えてください。

トミタ「日本全国のたくさんの生産者の方が作ったものをうまく取り入れて、食生活を色々な意味で豊かにするために勉強しています。

そして、その食材をお菓子作りや料理に使うように、料理教室などで紹介しています。

美味しいものをご紹介することが、今一番興味があることです」

――トミタさんがこれから挑戦してみたいこと、作ってみたい本などあれば、教えてください。

トミタ「日本の、または世界でもいいですが、こだわりの生産者の方々、食に関係する方々と会ってお話がしたいです。

そして、それをレシピ本にできればと思います」

――最後にスイーツファンに向けて、メッセージをお願いします。

トミタ「楽しく、美味しく、優しく、ワクワクする、スィーツは心の安心……ですね」


『お母さんおやつ』


著者:トミタセツ子

出版社:主婦の友社

発売日:2017年10月12日