[佐藤ひと美のスイーツレポート80]洋菓子業界の進化。ショーケースを彩る生菓子 ケーキもお取り寄せできる時代に

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまおよび関係者の皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。

緊急事態宣言が解除され、少しずつではありますが、皆様の生活にも日常が取り戻されつつあるのではないでしょうか?とはいえ、共存の時代。「新しい生活様式」そして「新しい業務様式」と上手に向き合いながら、工夫を凝らし、いかに今までのライフスタイルに近い過ごし方の提案をしていく業界が増えてきています。

その中で、新型コロナウイルス感染症の影響から、これまでのように積極的な外出が難しい状況の中でも、「おうち時間に美味しいスイーツを食べたい」という要望も多く見受けられます。

スイーツコミュニティで4月に掲載された|特別企画|( https://sweets-community.com/article/5163 )のように、UberEats(ウーバーイーツ)などのデリバリーを利用する店舗もここ数ヶ月の間で増えてはいますが、配達可能なエリアでないと要望の店舗や商品が利用することもできません。

私自身もこの自粛中にいろいろとお取り寄せできるスイーツを楽しませていただきましたが、やはり主だって”焼き菓子”が多い。

そんな中、日本スイーツ協会 代表理事 辻󠄀口博啓氏がオーナーシェフパティシエ・ショコラティエを務める東京・自由が丘のパティスリー「Mont St. Clair(モンサンクレール)」や、東京・銀座のショコラトリー「LE CHOCOLAT DE H(ル ショコラ ドゥ アッシュ)」 から生菓子も冷凍配送ケーキとしてお取り寄せできるというお話を伺い注文させていただきました。

■「Mont St. Clair(モンサンクレール)」:プチガトーセレクション・配送

¥3,240(税込・送料別)

・セラヴィ・アンブル・ブロンテ・リッチルビーのプチガトー 計4点が1箱に詰まった贅沢なセット「プチガトーセレクション・配送」※冷凍発送専用商品です

賞味期限は冷凍保存で14日間。(解凍後当日中にお召し上がりください)

モンサンクレールのスペシャリテでもあり、 辻口博啓氏の1996年「ソペクサ主催 仏食材を使ったプロの為の仏菓子コンクール」優勝受賞作でもある定番のプチガトー「セラヴィ」。

こちらは、「セラヴィ <アントルメ>4号 or 5号・配送」や「セラヴィ <プチガトー>4個入・配送」としてオンラインショップで注文も可能です。

日の丸を連想させるデザイン。そしてフランス本土をイメージさせる六角形。日本人であると共にフランス菓子を愛するパティシエであるという 辻口博啓 氏のメッセージが込められたプチガトー「セラヴィ」。

「セラヴィ」とは人生を意味しており、辻口シェフがまさに人生をかけて作り上げたケーキなのです。

個人的に、名古屋在住時代、そして東京在住となった今でも、自由が丘の店舗からムース系のケーキを持ち帰りすることが難しい距離に住んでいるので、この”お取り寄せ”ができる仕組みが本当にありがたい。とまず第一に感じました。

そして、ピスタチオの濃厚な旨味の「ブロンテ」、ルビーチョコレートにライチとローズが香る華やかさ「リッチルビー」、ヘーゼルナッツとキャラメルのまろやかな口どけ「アンブル」と個性豊かな4つの味を楽しむことができる「プチガトーセレクション・配送」。

「ブロンテ」

イタリア・シチリア産のブロンテで二年に一度しか収穫されない希少なピスタチオを使用。芳醇な香り・味わいとミルクチョコレートのバランスが最高の組み合わせ

「リッチルビー」

フルーティでかわいいピンク色のルビーショコラのムース中に、ライチのコンポートやクリーム、フランボワーズのジュレを合わせた爽やかな口当たり。ほんのりとローズの香りが広がります。

「アンブル」

キャラメリゼしたホワイトチョコレートムースにヘーゼルナッツのダックワーズ、柔らかいキャラメルサレのまろやかで濃厚な組み合わせ。ヘーゼルナッツクッキー生地の香ばしくザクッとした食感も魅力。

おうちに居ながらきれいな状態でケーキが届いて、なおかつ美味しい!コレは本当にありがたい。クリスマスケーキ特集[[佐藤ひと美のスイーツレポート56]クリスマスはお取り寄せ派? 2019年新作クリスマスケーキ特集1https://sweets-community.com/article/2672]の際にも記載しましたが、配送ケーキの魅力といえば、ここ数年の凍結スピードと技術の進化により冷凍ケーキは、フルーツや素材そのものの美味しさをしっかりと表現でき、アイスケーキも含め好きな時に楽しむことができると需要が高まっています。

…とはいえ、冷凍配送の生菓子。いろいろと疑問もあったので、世界的パティシエ・ショコラティエ 辻口博啓 氏に伺いました。

--冷凍配送ケーキを取り入れた背景、また以前から構想があったのか

以前からやっていましたが、コロナ社会に対してバリエーションがたくさんある方が楽しめると思い増やしました。中でも今回の「プチガトーセレクション・配送」は、多数のご要望やお声を頂いていたので冷凍配送対応として誕生しました。

-- 店舗だけでなく、オンラインショップでも洋菓子を”冷凍配送”対応が始まりましたが、今後 世界が新型コロナウイルスとの共存を果たした後も継続していくサービスになるのか

もちろんです。そうなっていくと思います。

--実際、オンラインでケーキを購入する方々にとって”冷凍で届くケーキの味が心配である”などといったデメリットも聞きますが、実店舗で販売しているガトーと冷凍するガトーの配合を調整したりしているのでしょうか

複雑な構成のケーキは基本的に冷凍技術を使う必要があります。

例えば、より液体状の物をケーキの中に入れる場合はその部分を冷凍しています。

複雑な構成で作る私のケーキには普段から冷凍技術を取り入れて作るので実店舗同様、おいしく召し上がって頂けると思います。

--新型コロナウイルス感染症を受け、和洋菓子のあり方や、店舗の対応など変化していくと思います。辻口シェフにとってどのように変化していく、対応していくのか。

WITHコロナなのかどうかはこれからの社会の流れを見極める必要があります。いつの時代でもペストやスペイン風邪などの感染症が地球上で蔓延していたが、その後は普通の生活にもどっています。

今の医療の進歩による対策を見極め、その時代に合ったアフターコロナを創造していきたいと思います。

辻口博啓 氏 プロフィール

クープ・ド・モンドなどの洋菓子の世界大会に日本代表として出場し、数々の優勝経験を持つ パティシエ、ショコラティエ。現在はオーナーパティシエ・ショコラティエとして、 モンサンクレール(東京・自由が丘)をはじめ、コンセプトの異なる 13ブランドを展開。
2014年には初の海外店舗「モンサンクレール ソウル」をオープン。 

今もなおコンクールに挑戦しており、サロン・デュ・ショコラ・パリで発表されるショコラ品評会では、
2013年~2018年の 6年連続で最高評価を獲得。 

また、「スーパースイーツ製菓専門学校」(石川県)の校長、一般社団法人日本スイーツ協会の代表理事を務め、 後進育成やスイーツ文化の発展に取り組む。日本スイーツ協会では、「スイーツコンシェルジュ検定」を実施する他、 お菓子作りを通して人を育てる「スイーツ育」を提唱。 

2015年には NHK 朝の連続テレビ小説「まれ」の製菓指導を務める。
2019年 1月には自身のチョコレートのクリエイティブを追いかけたドキュメンタリー映画 「LE CHOCOLAT DE H」が公開。サン・セバスティアン国際映画祭などで正式上映された。

今回は、”おうち時間”を気楽に、そして有意義に楽しく、家族と共に喜ぶスイーツ・菓子として、お取り寄せできる「冷凍配送ケーキ」をご紹介させて頂きました。

「冷凍配送ケーキ」の他にもパウンドケーキなどの焼き菓子、テリーヌショコラなどのショコラ ラインナップもお取り寄せができるそうなので、是非オンラインショップで気になる物を見つけて、素敵なおうち時間を有意義なものにしてみてください!(Mont St. Clair(モンサンクレール)ONLINE SHOPhttps://shop.cake-cake.net/MontStClair/index.phtml  )

味わいの細部までこだわったスイーツで心に響く笑顔に繋がればと思います。

まだまだ自粛ムードが続きますが…次回は、東京・渋谷のリニューアルした「LE CHOCOLAT DE H(ル ショコラ ドゥ アッシュ)」情報と素敵なスイーツ情報をご紹介させていただきます。

お楽しみに!