9月もあっという間に下旬。朝晩は肌寒い日も増え、秋の深まりを感じ始めるようになりました。
気が付くともう季節は秋。「芸術の秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、そして秋から冬にかけてさまざまな食材が旬を迎える「実りの秋」、「味覚の秋」が到来します。
涼しくなって過ごしやすいという気候の影響や、美味しそうな果物や野菜など秋の食材が多く店先に並ぶため、秋は食欲が増してきます。
農作物の多くが秋に『収穫の時期』を迎えることから人間の本能として必然的に食欲が増え、食物が減る冬に向けたくさん食べてエネルギーを溜め込もうとする傾向が。
秋の味覚の代表格と言われている《栗》を楽しみつつ、店舗ごとによって素材の合わせ方や、構成のバランスが異なるので飽きることない”栗スイーツ”から「今年食べるならコレ!」2023年度 第1弾をご紹介していきます。
■ 栗スイーツの魅力
秋の味覚の代表格と言われている栗は、炭水化物を多く含む高カロリー食品なのであまり量は食べられませんが、糖の代謝を助けるビタミンB1、B2、C、そしてナイアシンも含んでいるため効率よくエネルギーを補給できる滋養たっぷりな堅果です。
加熱処理をしても栗のデンプンがビタミンCを守ってくれるので、ほぼそのまま栄養素を摂れるだけではなく、食物繊維や葉酸も含んでいるので美容効果も期待されています。
甘いものを食べることに罪悪感を持つ方でも、美容にもつながると聞けば栗スイーツを食べるのも手が出しやすくなるかもしれませんね。
また、とりわけスイーツとの相性が抜群の栗。
甘酸っぱいカシスやオレンジなどの柑橘系、またチョコレートや焼菓子にするなど組み合わせは様々です。
栗を使ったスイーツの代表格といえば『モンブラン』も欠かせません。モンブランの場合、栗の味を強く出したり、クリームと味を融合させたりとシェフの技術、独特の表現方法など個性豊かなクリエイションを楽しむことも魅力的ですね。
《栗 × 生クリーム》 ■「パレスホテル東京」
都心でありながら美しい緑と水に恵まれた品格のある東京 丸の内「パレスホテル東京」。
皇居外苑にほど近い場所にあり、丸の内1-1-1というアドレスを持ち、『美しい国の、美しい一日がある。』をブランドコンセプトとした「パレスホテル東京」は、各所に日本人の誇りが詰まった場所です。
時代を越えて愛される、パレスホテル伝統のシグニチャー「マロンシャンティイ」は、栗スイーツを語る中で外すことのできない一品。
通年販売「マロンシャンティイ」
販売先:
・ペストリーショップ スイーツ&デリ / パレスホテル東京 B1F
・パレスホテル東京スイーツブティック / 伊勢丹新宿店本館地下1階 (カフェ エ シュクレ)
薄いジェノワーズ(スポンジ生地)の上に、粗めに裏漉した甘露煮の栗をふわっとまとめてのせ、まるで真っ白なドレスをまとわせるかのようにたっぷりの生クリームで包み込んだ純白なスイーツ。
甘露煮の栗はミンチ状にして一旦まとめてから、目の粗い網に通してそぼろ状にしているそう。注意すべきは、なめらかに裏漉しすぎず、あえて小さな粒を残すこと。
そのひと手間を加えることで、口に入れると栗がほろりと崩れて、軽やかで上品な甘みの生クリームと混じり合い、噛むごとに豊かな風味が広がります。
また、土台のスポンジ生地は厚さ2mm程度と、口溶けを邪魔しない絶妙なバランスを保っているため、ひと口を切り分けても全体的にバランスが良いのです。
「マロンシャンティイ」が誕生したのは、1961年の開業時のこと。それから半世紀以上にわたって受け継がれているのは、近代フランス料理の父、オーギュスト・エスコフィエの薫陶を受け、その本流を受け継いだグラン・シェフ(初代料理長) 田中徳三郎氏の教えによるものだとか。
「パレスホテル東京」
住所:東京都千代田区丸の内1-1-1
https://www.palacehoteltokyo.com
《栗 × 生クリーム》 ■「東京會舘」
1922年、“世界に誇る施設ながらも、誰でも利用できる人々の集う社交場”として誕生した「東京會舘」。
日本の洋菓子の祖として知られる東京會舘の初代製菓長 勝目 清鷹 氏が考案した「マロンシャンテリー」は、1950年頃、本場のモンブランを日本人向けに改良したのがきっかけで生まれた、白い雪のようなクリームとなめらかな栗をたっぷり使って完成した「東京會舘」を代表する伝統のスイーツです。
今回ご紹介するのは、「スイーツ&ギフト」の季節限定商品。
〈秋のマロンシャンテリー〉
「笠間産の新栗をつかった プレミアムマロンシャンテリー」
販売期間:2023年9月19日(火)〜11月30日(木) ※予定
栗の名産地である笠間産の新栗を包み込んだ秋限定の特別なマロンシャンテリーでは、今季採れたての新栗がもつ素材本来の甘みや香りと、なめらかな生クリームの組み合わせをお楽しみいただけます。
〈栗の期間限定スイーツ〉
「新栗のモンブラン」
販売期間:2023年9月19日(火)〜11月30日(木) ※予定
栗の名産地である茨城県・笠間市で今年収穫されたばかりの新栗を使ったモンブランです。
新鮮な栗の香りを引き出したペーストを、ほうじ茶で風味付けした生クリームの上に重ね、ココナッツ入りのクッキーとホワイトチョコを飾り付けました。
「東京會舘」
住所:東京都千代田区丸の内 3-2-1
《栗 × チーズケーキ》 ■「CHEESE WONDER(チーズ ワンダー)」
洋菓子製造販売を手掛ける北海道「きのとや」のグループ会社「ユートピアアグリカルチャー」から、2021年に誕生した「CHEESE WONDER(チーズ ワンダー)」。
2層の生チーズムースとプレスドアーモンドクッキーの “発明的チーズケーキ”として、発売開始から約2年半、今なお毎週の発売時には数千名のユーザーがサイトにアクセスする状態が続いています。
中でも、「CHEESE WONDER」の季節限定プロダクト史上最高傑作 の呼び声が高い商品が、[佐藤ひと美のスイーツレポート225]でもご紹介した秋限定「CHEESE WONDER BROWN 2023」。
「CHEESE WONDER BROWN2023(チーズワンダーブラウン2023)」
販売期間: 2023年9月8日(金)~約3か月間
販売店舗:自社オンラインショップ ※毎週金曜と土曜の20時より
https://www.utopiaagriculture.com/products/cheesewonderbrown2023
栗とチーズの柔らかなクリームを融合させたモンブラン的チーズケーキ「CHEESE WONDER BROWN 2023」。美味しさのポイントは4つ!
①「幻の栗」と呼ばれる栗、利平
マロンクリームとマロンムースには茨城県産の和栗「利平」を使用しています。 実が大きく甘みが強い「栗の王様」。その栽培の難しさ・収量の少なさから希少性が高い栗です。利平栗により深く上品な甘みが感じられるチーズワンダーブラウン2023にアップデートされました。 (2022年度は、国産和栗を使用していたが、より深い味わいを表現したいと、単一産地の栗を使用することに尽力したそうです。)
②国産和栗とチーズの柔らかクリームに溺れる
CHEESE WONDERでおなじみのチーズが香る生チーズムースと同様に、マロンチーズムースもふんわりと仕上げました。見た目以上の柔らかさと口溶けを体感してください。
③チーズの塩味とコクが栗を引き立てる
栗クリームの下には生チーズスフレを隠し、上には生チーズムースをちょこっと乗せました。チーズの塩味とコクが栗を引き立てます。
④器であり食感の鍵となるクッキー
柔らかさ、栗の甘さ、チーズの塩味とコクをどっしり受け止めるプレスドアーモンドクッキー。ザクザク食感とバターの香りが全体の味をまとめます。
秋めく和栗が奏でるフォルテッシモ
(上から)マロンの甘露煮・生チーズムース・マロンチーズムース・マロンクリーム・生チーズスフレを、プレスドアーモンドクッキーが支えています。
この土台となるクッキーのザクザク食感と、その長持ちにこだわった「プレスドアーモンドクッキー」は、アーモンドプードルをリッチに使ったクッキー生地を熱い鉄板で挟み焼きすることで、ザクザクとしながらもしっとりコクがあり、バターの風味がより楽しめるリッチな仕上がりになっています。
クッキーの内側に油分で薄く膜を貼ることで、上にのせる生チーズムースの水分移行を止め、ザクザク食感が長持ちするように工夫されているのだとか。
「CHEESE WONDER(チーズワンダー)」の”W”をモチーフに、クッキーを半分にしやすいように割れ目を入れることで食べやすく、見た目も可愛い形状です。
ふわふわで口溶けの良いマロンムースと、香り高いマロンクリームがチーズワンダーのムース&スフレの2層と織りなす四重奏が特徴の「CHEESE WONDER BROWN 2023」は、チーズケーキとモンブランが融合した秋専用ハイブリッドスイーツです。
クリームとムースに使用する国産和栗の香りと甘みが奏でる秋の調べを是非堪能してみてくださいね。
「CHEESE WONDER」
https://www.utopiaagriculture.com/products/
《栗×どら焼き》■和む菓子屋「なか又 伊勢丹新宿店」
新しい和菓子の楽しみ方を提案する『和む菓子ブランド』として、2018年に群馬県前橋市に本店を構えた 和む菓子屋「なか又」。
”食べるためだけでなく、人と人とをつなぐ菓子”をコンセプトに、『和むをふやす』をビジョンに掲げ、前橋の市章を商品名にしたどらやき「わぬき」を始め、たっぷりのメレンゲを加え、しっとりふわふわに仕上げた新感覚のどらやき「ふわふわ わぬき」は連日完売の人気商品として展開しています。
伊勢丹新宿店 本館地下1階 和菓子エリア「甘の味・茶の道」内の店舗「なか又 伊勢丹新宿店」では、旬のフルーツを挟んだ平日限定 または 土日祝日限定の「ふわふわ わぬき」を販売中。※前橋では毎日「ふわふわ わぬき 超和栗」のみ販売中。
《各日20個限定》
「ふわふわ わぬき 超和栗(平日限定)」
販売期間:〜2023年11月末 予定
「ふわふわ わぬき 超和栗シャインマスカット(土日祝日限定)」
価格:1,728円(税込)
販売期間:〜2023年11月末 予定
群馬県前橋市を代表する和菓子になることを願い、市章の「輪貫」に由来して名付けられたどらやき「ふわふわ わぬき」。
こだわりのどらやき生地に、たっぷりのメレンゲを含ませ、職人が一つひとつ丁寧に焼き上げることで、至福のふわふわ食感を生み出しています。
北海道産小豆100%の自家製つぶあん・和栗甘露煮・白あん・モンブランクリーム(和栗ペースト+マスカルポーネチーズ)を挟んだ「ふわふわ わぬき 超和栗(平日限定)」。
和栗をふんだんに使った和風モンブラン。その大胆なシルエットに目を奪われること間違いなし。もちろん和菓子屋らしく、芯には和栗+白あんを使用しているので、濃厚な風味とコクに、旨みが加わり口一杯に秋の味が広がるハイブリッドスイーツです。
「なか又 伊勢丹新宿店」
住所:東京都新宿区新宿3-14-1 本館地下1階 甘の味・茶の道
《栗×バター》■バターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND」
フレッシュバターをたっぷり使い、バターそのものの味わいを楽しめるよう研究開発したバターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND(プレスバターサンド)」。
はさみ焼き製法で仕上げたボックス型のクッキーの中には、フレッシュバターを使ったなめらかなバタークリームとトロリとしたバターキャラメルの2層構造の柔らかいフィリングがはみ出さないように閉じ込められています。
秋の新作は、バターとの相性が良い「芋」と「栗」がテーマ。
「バターサンド〈栗〉5個入」
販売場所:PRESS BUTTER SAND全店舗、催事店舗(一部)、BAKE THE ONLINE
販売期間 :2023年9月1日(金)~2024年1月14日(日) ※中部地域は通年で販売
秋冬季節限定商品「バターサンド〈栗〉」は、イタリア産の栗から作ったマロングラッセとマロンペーストを入れた栗バタークリーム、口どけなめらかなバターキャラメルの2層で、控えめな甘さながらも濃厚な栗の風味を堪能することができます。
クッキー生地にも工夫を凝らし、ひと目で栗らしさを感じられるよう、栗色の生地とプレーン生地の2種でサンド。また、生地にはもちあわを加えることで、サクッとした食感の中にプチプチ食感も増し、栗そのものの美味しさに近づいた、渾身の一品。
※その他、バターサンド〈焼芋ブリュレ〉やバターサンド〈栗〉を詰め合わせた箱入りセットも販売されています。詳細はオンラインショップページ(https://bake-the-online.com/)をご確認ください。
バターサンド専門店「PRESS BUTTER SAND」
今回は、秋の味覚の代表格と言われている《栗》を使用した「今年食べるならコレ!」2023年第1弾をご紹介させていただきました。
今しか食べられない秋の味。ぜひ堪能してみてくださいね!!