
ごぼう茶で知られる広島の食品メーカー・あじかんが、焙煎ごぼうを使ったスイーツ「GOVOCE(ゴボーチェ)」シリーズの新作『GOVOCE ミルク』を11月1日に発売する。カカオを使わずに“チョコレートのような口どけ”を再現したユニークな一品だ。
2024年に登場した初代「GOVOCE」は、「ごぼうがチョコみたいになるなんて!」と話題に。今回は国産焙煎ごぼうパウダーにミルク(全粉乳)とバニラを合わせ、よりやさしく食べやすい味わいに仕上げた。全国のスーパーやコンビニで順次販売される予定。
オンライン発表会で語られた開発の舞台裏
10月22日に開かれたオンライン新商品発表会では、開発担当者やゲストが登壇し、商品の開発背景や味わいの特徴について意見を交わした。
開発担当者は「焙煎ごぼうの香ばしさとミルクのコクを組み合わせ、苦味をやわらげた」と説明。
全国5都市(北海道・東京・大阪・広島・福岡)で実施したあじかんの自社調査(2025年4月、対象199名)では、77%が「おいしい」と回答した。
ゲストとして登壇したチョコレートジャーナリスト・市川歩美氏は、
「ごぼうを使ったスイーツは以前からありましたが、ここまで風味が際立ち、チョコレートのような満足感を得られるのは初めて」と語り、「ごぼうの香りを残した“究極のごぼうチョコ”として、日本発の新ジャンルを築けるのではないか」と期待を寄せた。
発表会では、開発当初のエピソードも紹介された。
開発のきっかけは「植物性バターを試作する過程で、ココアパウダーの代わりに焙煎ごぼうを混ぜてみた」こと。
その偶然の実験からチョコのような風味が生まれ、120回以上の試作を経て製品化に至ったという。


“カカオショック”を背景に広がる食の可能性
カカオ豆の国際価格が過去最高値を更新し、供給不安が続く――いわゆる“カカオショック”がスイーツ業界にも影を落としている。
そんななか登場した、焙煎ごぼうを使った『GOVOCE(ゴボーチェ)』は、“日本発のチョコ代替スイーツ”として注目を集めるだけでなく、和の食文化から生まれた新しい甘味の方向性を示している。
“代替チョコ”という枠を超え、素材そのものの個性を生かしたスイーツへの関心が高まる今、カカオショックを背景に、ごぼうを使ったチョコ代替の試みは、“次の時代のスイーツづくり”を考えるきっかけになりそうだ。

商品名 : GOVOCE ミルク(ゴボーチェ ミルク)
発売日 : 2025 年 11 月 1 日(土)
販売場所 : 公式オンラインショップ、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、食料品専門店など
内容量 :35g
希望小売価格:税込 324 円
URL https://www.ahjikan-shop.com/govocemk