
みなとみらいの瑞々しい新緑と美しい青空に映える、洗練されたモダンな外観が目を奪う「ウェスティンホテル横浜」。2022年6月に国内6軒目の「ウェスティン」として誕生した同ホテルは、ブランドが掲げる「ウェルビーイング」を随所に体現したライフスタイルホテルとして、開業以来多くのゲストを魅了し続けています。

同ホテルの最大のアイデンティティは、1千㎡超の広さを誇る国内初の総合ウェルネスフロアを擁するなど、ゲストが旅先でも最高のコンディションを維持できるよう、ブランドの核である「ウェルビーイング(心身の健康と幸福)」に徹底的に重きを置いた次世代のライフスタイル提案にあります。

2026年6月1日(月)より23階のロビーラウンジでスタートさせた「抹茶薫る和のアフタヌーンティー」は、まさにそのウェルビーイングな思想と、最上のガストロノミーが見事に融合したコレクション。梅雨から初夏へと移ろうこの季節、特有の“湿度”を心地よく払い落とす、緻密な構築美が光る見事な仕上がりとなっています。
6月は新茶が香る高揚感と、雨の季節の静けさが同居する独特な時期。ペストリーチームが挑んだのは、抹茶の持つ「深い旨味」と「心地よいほろ苦さ」を主軸に据えながら、ハーブやスパイス、和食の知恵を掛け合わせることで、圧倒的な清涼感と立体感を創出することでした。
『抹茶薫る和のアフタヌーンティー』

開催期間:2026年6月1日(月)~2026年7月31日(金)
営業時間:
アフタヌーンティー(3部制・各100分):①11:30~ / ②13:45~ / ③16:00~
ナイトアフタヌーンティー(120分制): 18:00~22:00 (20:00 最終入店)
価格:
アフタヌーンティー:平日 8,200円 / 土日祝 9,200円(税・サービス料込)
ナイトアフタヌーンティー(フリーフロー付き):ノンアルコールワイン付き 8,200円 / スパークリングワイン付き 9,200円 / シャンパーニュ付き 12,300円(税・サービス料込)
ご予約・詳細: https://lobbylounge.westinyokohama.com
■視覚と質感のイノベーション:港町の「錨」から「透明なガラスウェア」へ
席に届いた瞬間、そのドラマチックなテーブルコーディネートの進化に、誰もが新鮮な高揚感を覚えるはず。

ウェスティンホテル横浜のアフタヌーンティーといえば、開業以来、港町・横浜を象徴する「帆船の帆」をモチーフにしたスタイリッシュな2段のティースタンドがアイコンでした。今季はその伝統的なスタンドはそのままに、新たに独立した「ガラスウェア(大皿プレート)」を大胆に配するという、贅沢な空間の使い方のイノベーションに挑んでいます。

この透明感あふれるガラスプレートが加わったことで、23階の窓から差し込む初夏の光がテーブル全体に美しく透過。新緑の丘に佇む小さなお城「ウェスティンホテル横浜城」をはじめ、西尾抹茶のプリンなど、みずみずしいグリーンを纏ったデザートたちが、まるで朝露に輝くかのように一層美しく引き立てられています。
高低差を活かした立体的なプレゼンテーションは、視覚から圧倒的な「涼」を取り入れる、計算し尽くされた心憎い演出です。
■デザートのロジック:伝統を解体し、モダンに再構築した4種のクリエイション

単なる「和風」という言葉では片付けられない、洋菓子としての高度なロジックが落とし込まれた4種のスイーツが並びます。実は今回のコレクション、メニューの表記上は「西尾抹茶のプリン」にのみその名を冠していますが、実はメインの「ウェスティンホテル横浜城」や「水まんじゅう」のベースにも、愛知県産の格調高い西尾の抹茶が贅沢に貫かれているという点。この隠された贅沢さこそ、ウェスティンホテル横浜が誇るペストリーチームの矜持と言えます。
♢ウェスティンホテル横浜城 抹茶とショコラムース

今回のコレクションの絶対的アイコン。新緑の丘に佇む小さなお城をかたどった、緻密で愛らしい造形美にまず目を奪われます。 ショコラや乳成分と合わせるとお茶の繊細なトップノート(最初に抜ける香り)がマスキングされがちですが、シェフはあえて35%の低脂肪生クリームを選択。
さらに、抹茶特有の繊細な風味を最大限に活かすため、熱を加えるベースの工程(アングレーズの加熱など)にはあえて抹茶を投入せず、熱の影響を受けない最適な温度帯を見極めてから慎重に合わせるという緻密な工夫が施されています。この徹底した温度管理によって、抹茶本来のみずみずしい変色を防ぎ、驚くほど芳醇なアロマをそのまま閉じ込めることに成功。
口に入れた瞬間に広がるのは、濁りのない澄んだ西尾抹茶の香りとショコラが、一切の引っかかりなく艶やかになめらかにとろけ合う至福の口溶けです。
お城の造形を美しく際立たせるために、シェフが「視覚的な映え(発色の鮮やかさ)」を計算して選び抜いた上質な西尾抹茶の色彩が視覚を刺激し、重厚でありながらも後味は驚くほど気品高く、スッと消えていく絶妙な引き算の美学を感じさせます。
♢ココナッツムース ミョウガとパイナップルジュレ 抹茶の水まんじゅう

日本の伝統的な涼味を、現代的なアプローチで表現した鮮やかな一品。南国を思わせるココナッツのまろやかなコクに対して、日本の薬味である「ミョウガ(茗荷)」のシャープな清涼感と、パイナップルのエッジの効いた酸味を掛け合わせるという、非常に興味深い構成です。ともすれば反発し合いそうなこれらの要素を完璧に調和させているのが、専用のゲル化剤を使用して理想的な口溶けを追求した「西尾抹茶の水まんじゅう」のテクスチャー。ちゅるんとした瑞々しい喉越しが、洋のトロピカルな風味と和の清涼感を優しく包み込みます。全体としてあえて水分量を多く持たせることで、梅雨の重たい湿度や暑い日でも体が無理なくすっきりと受け入れられる、食感と喉越しの優しさが緻密に設計されています。
♢西尾抹茶のプリン ほうじ茶ジュレ 和三盆クランブル

お茶のグラデーションをストレートに楽しむ、端正なグラスデザート。こちらのプリンは、抹茶の鮮やかな発色と風味を極限までキープするため、ベースとなる液の加熱工程には抹茶をいっさい加えず、必ず冷却した後のタイミングで合わせるという、徹底した温度管理のもとで風味の劣化を防いでいます。 お茶本来のふくよかなほろ苦さと乳のコクを両立させるため、牛乳に35%の生クリームを緻密にブレンド。その上に美しく重ねられた、香ばしいほうじ茶ジュレの瑞々しさと、和三盆クランブルの上品な甘み・サクサクとした食感のコントラストが、お茶の「新緑の香り」と「焙煎の香り」を口の中で心地よく交差させます。
♢抹茶サブレとチーズムース

一見シンプルだからこそ、パーツごとの質感の対比が際立つ計算された一品。
口溶けなめらかなチーズムースは、時間が経つにつれて水分が外に染み出て質感(テクスチャー)が損なわれる「離水」を防ぐため、トレハロースの添加やゼラチンの分量を緻密に調整するプロの技が隠されています。 極限までさっくりと焼き上げられた抹茶サブレを噛むほどに、お茶の心地よい渋みが広がり、シルキーで軽やかなチーズムースと完璧な時間差で混ざり合います。
今回のコレクションは、このムースをはじめ「全体的に水分量を多く含んだみずみずしい構成」に仕立てられており、蒸し暑い日でも最後まで心地よく、ツルリと美味しくいただける優しい配慮が全体に貫かれています。
■セイボリーの矜持:和の要素を色濃く反映した、奥行きある「旨味」の設計

ウェスティンホテル横浜のアフタヌーンティーが業界内で高く評価されている理由の一つが、セイボリーの卓越したクオリティ。今回は「和のアフタヌーンティー」の名にふわさしく、割烹を思わせるほど和の要素を大胆に取り入れたラインナップとなっています。
♢茶蕎麦と錦糸卵の海苔生春巻き 山葵と燻製醤油フィルム
茶蕎麦の端正な香りを海苔と生春巻きの皮で閉じ込め、「燻製醤油フィルム」という現代的な技法で、口に入れた瞬間にスモーキーな旨味が解き放たれる計算された一皿。
♢黒豚黒糖煮のリエット 青木農園直送胡瓜の浅漬け 最中サンド
じっくりと黒糖で煮込まれた濃厚な黒豚のリエットに対し、地元・青木農園から直送された胡瓜のパリッとした浅漬けが清涼感をプラス。最中の香ばしさが全体をまとめ上げています。
♢刺身湯葉 ズワイ蟹とピクルス
なめらかな湯葉の食感に、ズワイ蟹の繊細な甘みと、ピクルスの酸味が心地よい緊張感をもたらす、初夏にふさわしい清らかな味わい。
■スコーンと週末限定パフェに見る「引き算と足し算の美学」

ランチタイム限定で供されるスコーンには、「抹茶と紫蘇(しそ)」のフレーバーが登場。バターの豊かなコクを持ちながらも、紫蘇の爽やかな風味によって、初夏でも重さを感じさせない素晴らしい焼き上がりに。添えられた小倉あんやマスカルポーネとの相性も抜群です。

さらに、土日祝日限定で提供される「抹茶アイスとみたらしソースのパフェ」は、きなこ、白玉、わらびもちといった王道の和甘味に、みたらしソースの「塩味と甘みの絶妙な均衡(バランス)」が加わることで、洋のパフェとしてのラグジュアリーな余韻へと昇華されています。
■ペアリング:シーズナルティーで完成する世界観

ドリンクセレクションにも抜かりはありません。今回のコレクションを完成させるために用意されたシーズナルティーは2種。 玄米の香ばしさと抹茶の濃厚な風味が調和した『抹茶入玄米茶』は、セイボリーの旨味を美しく引き立て、清らかな緑茶にエルダーフラワーの繊細な甘い香りを乗せた『パイナップルガーデングリーン』は、ココナッツやフルーツを使ったデザートのトロピカルなニュアンスと完璧な同調を見せます。
伝統の「その先」へ。現代ガストロノミーが導く抹茶のアプローチ
前回の特集では、主に「新茶としての若々しい香り」や「伝統的な和洋の組み合わせの妙」に着目し、各ホテルが初夏に向けていかにお茶の魅力をストレートに表現しているかを紐解きました。
その文脈を踏まえた上で、今回ウェスティンホテル横浜が提示したコレクションは、まさに抹茶という素材へのアプローチをもう一歩先の「サイエンス(科学的アプローチ)と機能美」の領域へと押し進めた、ひとつの到達点と言えます。
単に季節のトレンドとして「抹茶」を扱うのではなく、お茶のポテンシャルをサイエンスと卓越したガストロノミーのロジックで極限まで引き出した、ウェスティンホテル横浜の「抹茶薫る和のアフタヌーンティー」。
変色や風味の劣化に徹底的に抗う温度管理や、お茶の繊細な香りを活かすためにあえて選んだ低脂肪生クリームの引き算、そして梅雨から初夏という季節をゲストの体が心地よく受け入れられるための水分量のデザインまで――。そこには、パティシエチームの気が遠くなるような試行錯誤と、ゲストへの実直な「ウェルビーイング(心身の心地よさ)」への配慮が息づいています。
23階の窓の外に広がる、みなとみらいの景色を眺めながら、新たに追加された大皿のガラスプレートの上できらめく4種のスイーツを口に運ぶ瞬間。それは、梅雨の憂鬱な空気を一瞬で忘れさせてくれる、天空のロビーラウンジならではの至福のひとときです。
伝統素材の枠組みをモダンに解き放ち、五感を美しく潤してくれるこの至高の調和を、ぜひこの初夏、あなた自身の五感で確かめてみてください。