[佐藤ひと美のスイーツレポート272]老舗洋菓子店コロンバン100周年!老舗のこだわりと新感覚が楽しめる「コロンバン原宿サロン」で至福のひとときを

日本の洋菓子業界の発展に大きく貢献した門倉國輝(かどくら くにてる)氏。

1924年に創業した日本で初めて本格的なフランス菓子を提供した洋菓子メーカー「コロンバン」の創業者でもあり、洋生菓子の代名詞となっている『ショートケーキ』を考案されるなど、日本の文化に与えた人物です。

一般社団法人 日本スイーツ協会が主催する、スイーツに関する幅広い知識を問う検定試験「スイーツコンシェルジュ検定<アドバンス>」を受けられた方は、日本と世界のスイーツ文化で触れられているのでご存知だと思う。

高度経済成長期の真っ只中であった昭和30年代に電気冷蔵庫が普及し、洋菓子店にも冷蔵ショーケースが備えられ『ショートケーキ』など豊かな洋生菓子が一般的に広まっていきました。

その、日本独自の『ショートケーキ』を生み出した人物として知られているのが「コロンバン」創業者 門倉國輝氏なのです。

宮内省大膳寮員からパリに単身渡仏し、当時パリで一番と言われていたコロンバンで修業を積み、のれん分けを許され、帰国後1924年、東京・大森にてパリコロンバン東京支店としてスタートした門倉氏。

当時、日本にはフランス菓子を提供する店はほとんどありませんでしたが、本場の製法にこだわり、高品質なフランス菓子を提供し続けました。

単にフランス菓子を模倣するだけでなく、モダニズムの精神を取り入れ、日本人の好みに合わせた新しいお菓子作りを目指したその代表例が、日本初の『ショートケーキ』。

当時日本人に馴染みのなかった”スポンジケーキ”と”生クリーム”、そして”旬のイチゴ”を組み合わせ、軽やかで上品な味わいの『ショートケーキ』を生み出しました。

瞬く間に人気を博し、日本の洋菓子文化に大きな影響を与えたのです。

フランス菓子に対する深い愛情を持ちながら、常に新しいことに挑戦する門倉氏は、『ショートケーキ』考案の他にも、今では一般的なものとなったオープンテラス喫茶や洋生菓子実演室付き店舗をいちはやく日本に誕生させました。

今回オープンした「コロンバン原宿サロン」でもオープンテラス喫茶がお楽しみいただける。

伝統と革新の融合。

その礎を築いた門倉氏の情熱と探求心は、今もなお日本を代表する洋菓子店として、多くの人々に愛される所以なのではないだろうか。

今回は、100年以上の歴史を持つ老舗洋菓子店「コロンバン」が手掛ける”スペシャルな非日常”をハウスコンセプトとした新店舗「コロンバン原宿サロン」をご紹介していきます。

2020年に閉店したコロンバンのサロン・ド・テが原宿の地に再び!

1967年(昭和42年)から2020年(令和2年)までの53年間、原宿の地で、多くのお客様に菓子や進物等を提供するサロンを営んできた「コロンバン」。

渋谷区神宮前6丁目の再開発事業に伴い一時閉店。2023年にはテイクアウト専門の「コロンバン原宿」をオープンしました。

そして2024年7月19日、創業100周年を迎えた記念すべき年に、原宿の地でサロン・ド・テ「コロンバン原宿サロン」が再開されました。

「コロンバン原宿サロン」

オープン日:2024年7月19日(金)

住所:東京都渋谷区神宮前6-34-14 原宿表参道ビル1F

アクセス:東京メトロ千代田線 明治神宮前駅7番出口より徒歩1分、JR山手線 原宿駅表参道口より徒歩5分

営業時間:月~土 10:00~21:00 / 日・祝 10:00~20:00 

定休日:年中無休

座席:店内44席、テラス12席

「コロンバン原宿サロン」新店舗は”スペシャルな非日常”をハウスコンセプトに、美味しさと美しさを兼ね備えたこだわりのスイーツや料理が提供されています。

店内は、1930年代の銀座コロンバンを彷彿とさせる優美な深紅の絨毯、ベニア素材で美しい曲線のクラシカルな猫足椅子、コロンバンの歴史や文化が感じられる希少な写真に、イタリア製の豪華なシャンデリアといった重厚感のある色調。

1924年の創業当時から続く伝統的な洋菓子はもちろん、現代風にアレンジした新商品も楽しめる、まさに100年の歴史を感じられる場所なのである。

「コロンバン原宿サロン」内覧会では、「コロンバン」テクニカルプロデューサー 大野龍男氏からお話を伺いました。

また、アフタヌーンティーセットやスフレパンケーキをはじめ、コロンバン伝統のデザートやお食事メニューの他、ドリンクも充実しており、記念日や各種パーティーにも対応されるとのこと。

テイクアウトメニューは、こだわりの原材料を使った生菓子、半生菓子、焼き菓子約40アイテムを取り揃え、原宿サロン限定の新作も登場。

パティシエの技術と愛情が詰まったスイーツの数々をぜひ堪能してみてください。

「コロンバン」サロン初となるアフタヌーンティー

4年ぶりに復活した「コロンバン原宿サロン」。

『お客様には華やかな空間でコロンバンのスイーツとお料理を楽しんで幸せになっていただきたい。』という想いから、サロン初となるアフタヌーンティーの提供が決まったのだとか。

コロンバンの伝統を感じていただけるスイーツとセイボリーは、季節ごとの味わいと彩りで、洋食器の世界ブランド「Noritake(ノリタケ)」のプレートとスタンドに美しく盛りつけられています。

アフタヌーンティーセット

価格:2段 4,400円 / 3段 6,600円   ※ドリンク2杯付き

提供時間:平日 14:00〜16:00 / 休日 14:00〜16:30  ※90分制 ※予約可能

♢2段内容

〈上段〉スワンシュー、オペラ、モンテリマール、白桃のヴェリーヌ

〈下段〉スモークサーモンキャビアのせ、ドライフルーツのカナッペ、ミックスサンド

♢3段内容

〈上段〉スワンシュー、オペラ、モンテリマール、白桃のヴェリーヌ

〈中段〉クロックムッシュ、オリジナルグラタン、国産上州牛のローストビーフ、ミックスサンド

〈下段〉スモークサーモンキャビアのせ、ドライフルーツのカナッペ、季節野菜のバーニャカウダ

門倉國輝氏から直接指導を受けたことがある「コロンバン」テクニカルプロデューサー 大野龍男氏から今回のアフタヌーンティーについての説明も伺うことができました。

季節ごとに美味しい味わいで展開はしていくが、スワンシューは固定で提供していきたいとのこと。

そのアイコニックさだけでない、”首”を組み立てる職人技術も楽しんで欲しいのだとか。

また、コロンバン伝統のバタークリームを使用し、コクと切れを出したコーヒーバタークリームの「オペラ」も、フランスの伝統的な昔懐かしの味で仕上げ生地と贅沢なハーモニーを奏でる。

伝統と革新の絶妙なバランスが織りなすプティフールのほか、塩味バランスの良いセイボリーも一緒に楽しめる充実したアフタヌーンティー。

好みにより、2段か3段かで選べることや、おひとり様から楽しめるのも嬉しいポイントなのではないだろうか。

テラスでもアフタヌーンティーを楽しめるとのことなので、ぜひ素敵な時間を満喫していただきたい。

「コロンバン原宿サロン」店舗おすすめメニュー

スフレパンケーキメープルシロップ添え

価格:1,650円 / ドリンクセット 2,090円 / 原宿はちみつ付き +220円 

ふんわりしっとり食感で優しい味わいのスフレパンケーキ。追加で自社養蜂の原宿はちみつとのマリアージュをお楽しみいただけます。

メロンパフェ

価格:1,540円 / ドリンクセット 1,980円

2種類の国産メロンをたっぷりと使用した季節のパフェ。みずみずしくジューシーな旬のメロンの美味しさをご堪能ください。

コロンバンプリン

価格:770円 / ドリンクセット 1,210円

平飼卵を使用してじっくりと焼き上げた、かため食感にほろ苦いカラメル。老舗洋菓子店らしい懐かしさを感じるプリンです。

左)コロンバンプリン、右)アイスモンブラン

アイスモンブラン

価格:880円 / ドリンクセット 1,320円

バニラアイスクリームの上に、濃厚なマロンペーストを絞りモンブランのように仕上げたコロンバン発祥のスイーツであり、お客様に長年愛され続けている自慢のロングセラースイーツ。

ローストビーフ丼

価格:2,200円 / ドリンクセット 2,640円

柔らかな国産上州牛のローストビーフに醤油ベースのグレイビーソースとバターライスの組み合わせが絶品。

「赤身の美味しいローストビーフを作る」をコンセプトに1年の歳月をかけて作り上げた渾身の一品。赤身本来の旨みが味わえる「内もも肉」のみを使用し、フランス産ロレーヌ岩塩とブラックペッパーでシンプルに味付けし、焦がしバターをまとわせることで、他にはない美味しさを追求。

時代とともに様々な進化を遂げるなかで、伝統的なフランス菓子を守りながらも、新しい商品開発にも挑戦し続ける「コロンバン」

1924年(⼤正13年)の創業以来、数々の洋菓⼦を世に送り出してきた「コロンバン」

今回オープンした「コロンバン原宿サロン」オープン記念のほか、各店舗においてコロンバン100周年記念も開催されています。

詳細はコロンバン公式サイトで確認してみてくださいね。