安孫子宏輔の「あびこ菓子」 〜幸せって食べたら甘いと思う。〜 #017 栗

※安孫子宏輔さんのCandy Boy卒業に伴い、“安孫子宏輔(Candy Boy)の「あびこ菓子」”を再編集して公開しております。


安孫子宏輔さんのスイーツ連載「あびこ菓子」。 前回のモンブランに続き、栗の和菓子をテーマにお届けしようと思ったのですが、栗本体の話になりました

第17回 安孫子さんと栗

――前回はモンブランでしたので、今回は栗の和菓子をいくつかお持ちしました。

秋の味覚で「芋」「栗」「かぼちゃ」だったら、やっぱり栗のスイーツが多いですよね。

――小さい頃、栗拾いはしましたか?

遠足でしました!

栗を見つけるとテンションが上がりますよね。

小学校くらいのときだけじゃなく、今もそうかもしれないですけれど、自然の中で「食べられるもの」を見つけたときの興奮といったら(笑)。

――田舎に住んでいると、下校中に食べられるものに出合えますよね(笑)。栗を拾った思い出もあります。

都会に住んでいる方は、栗に触れたことがない人もいるわけじゃないですか。

触るとちゃんとトゲトゲが痛いんですよね。なるほど、これで鳥から実を守っているのか、と学んだり。

あと、おじいちゃんの家で栗をむくお手伝いをした記憶はありますね。栗ご飯や栗きんとんを作るのに。

――そう考えると、秋といえばやっぱり栗ですよね。まぁ、栗羊羹は年中ありますけれど……。

日本の場合、絶対に年に一度栗のフェアがあるじゃないですか。

9月・10月の風物詩的なものですよね。

いまでこそハロウィンの影響で、だいぶかぼちゃのオレンジ色のイメージも強くなってきましたけれど、秋ってやっぱり栗のイメージですよね。

実りの秋の象徴かなと。

――そうですね。

そういえば、栗って自然になっているイメージは強いですけれど、育てている人はいるんですよね?

いないと困りますよね?

――栗農家さんがいないと、日本の秋の味覚を支えらきれないですよね。

もっと誇ってほしいですよね、外に向けて。

今年栗採れなかったわ~とか、今年落ちてなかったからごめんなさいで、済まないですもんね。

――確かに。

人知れず栗を扱い続けている人がいて、その人はずっとあのトゲトゲと格闘し続けていて……。

――ありがたいですね。でも、品種改良とかで「トゲ無し栗」とかあったりして。

それはもはや栗なのか、という感じがしますけれど、これだけいろんな野菜や果物が品種改良されているので、きっとありますよね。

栗に関する知識が乏しいので、どんどん栗に興味が湧いてきた!

ありました! トゲのない栗!

――栗は知らないことだらけですね。来年のシーズンまでには知識を深めたいと思います。では最後に締めの一言をお願いします。

日本原産の栗の魅力を今一度噛み締めてから、今年の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか?

――ありがとうございました。

撮影|伊藤 駿


※安孫子宏輔さんは2022年12月31日をもって、Candy Boyを卒業しております。